たべ塾:赤字飲食店はなぜ生まれるのか~その原因ついて説明します!
当初は手持ちの原稿にある赤字飲食店の要素が44項目ありましたので、その項目分をnoteに投稿しようと思っていました。
しかし、半年余りの投稿の中で、私も教わることが多く、日々情報や変化の中で、優先順位が変わることもあり、ひとつひとつ、投稿をご覧になった方が、小豆一粒ぶんのメリット(気づき)になればいいという思いで続けてきました。
これからも、新スタイルが決まるまでは、「たべものコンサル日記」の方で投稿させていただきます。
1、調理系経営者の方の不勉強な点とは?
①店を日々営業すれば儲かるとだけ信じている
そんなはずは、天と地がひっくり返ってもありません。安念ですが。
これは、
儲かる仕組みは、「調理を日々励むこと」と信じていることが
最大の原因です。
個人の飲食店でなければ、経営計画を立てて売上の伸びも、利益の確保も
経費の合理的な配分チェックも行われると思います。
②計数管理に強くない
私もそうですが、貸借対照表でなくても、自店の損益計算書をちゃんと見て現実の数値を理解して、なぜ頑張っても儲かっていないのか、または儲けが少なくて経営が苦しいのか?
「数値」と「比率」が適正値にならないといけない
ことに、気づいていただきたいと切に思います。
・・あなたの貴重な血のにじむ利益が、ここで削がれて消えてますよ!と
わかるのですから。
人に言われたら反発したくても、自分で気づけば、素直に変えられると思います。 *経理の人や税理士さんから学んでください。
数字に疎い会社で利益を出している会社は1つもありません。
③メニュー作りの方法を勉強していない
勉強するネタはいっぱいあります。
なにせネットの世界ですから。
◎アマゾンで「売れるメニューページ作り」を解説したコツを覚える本を
購入する。
◎お店のある地域と同じ地域の「繁盛店」(同業態店・異業態店のメニュー
)を丸パクりしてメニュー構成してみる。
複数の同業態店からは、「地域で売れているメニュー」「繁盛店の商品の
ネーミング」「キャプション(商品の説明文)の書き方」「価格づけ」
ページののせる位置や大きさ など、すべてが情報になります。
異業態の繁盛店からは、そのお店の名物が何ページ目にどのくらいの大きさの扱いでどんな風に載っているか?を知ることができます。
また、席数とメニュー数の正比例の関係も知ることができます。
④人の動かし方を知らない
単に、給料をきちんと払えば「言うことを聞いてくれる」と思い込んでいます。人には要求していることでも、自分が同じ立場だったら、NOと
いうはずのこともわかっていない例が多くあります。
日頃からのコミュニケーションが最も大事な今の時期と思います。
⑤販促のあり方もよくわかっていません
飲食店の経営者になったら、何でも首を突っ込んで、知って理解する。
機会があればやってみてうまくいったら、身につけるということを繰り返して、1年1年強くなるしかありません。
WEB広告もタウン誌広告も、看板やのぼりも、内装時の素材や色調の選び方も、空調機器の良し悪しに関しても、
興味を持って臨まないとわからないことだらけになります。
どれもとっても、あなたのお店に最適なことを書いた本は皆無ですから
2、デスク系経営者の方の不勉強な点とは?
①最も多いのは、「現場」を知らずに理屈を社長権限でゴリ押しすることです!
これは百害あって一利なし!の行為です。
いきなり後継者になったりしたときに、一番わかることです。
最初は、周りの皆さんは「そのうちわかってくれるだろう」と鷹揚ですが、
そのうちに強烈な反発に変わります。モチベーションも下がります。
各部署の現場を見る、出来れば短時間でも体験してみる
実感の共有があってこその説得力が武器になります。
②想像で判断して「思い込み指示」を出すことが多い
これはやがて長い時間の末に、会社が傾く始まりの行為です。
◎飲食店は「みな同じ仕組み」と思っています。
業態が違えばノウハウも異なり、店舗規模が違えば運営ノウハウが違う
ことも当然知りません。
*乗用車とトラックの運転免許証が違うことと同じようなものです。
◎自分が知っている業界のノウハウを無理やり押し込もうとする傾向がある
これもかなりの無茶ぶりですが、現実には多々あることです。
社長としてのキャリアが短い人ほど、何とか社長として成り立たせないといけないと思うから、余計に無茶ぶりになります。
繁盛店づくりの基本は、
赤字要素をしらみつぶしになくすことです。
欠点がなくなったお店は、間違いなく大繁盛店の道を進むことになります。
未来を示す羅針盤と共に進めばさらに強くなります。
ひとまず、締めくくりです。
(了)