食べ塾:飲食店が生き残るための「5つの予測」を全公開!すごい万能武器になります!
投稿の前に手持ちの辞書を引いてみました。
予想・予測
物事の今後の成り行きや結果など漠然とした未来について、
前もって想像・判断すること
見当
現在の事柄・物事の結果についてどうあるかを判断すること
私的には、予想・予測と見当は似て非なるものであり、
予想・予測は見当よりも、「広く深くさらに何度も繰り返し考える」
違いがあると個人的には思っています。
私が30代のころに、年長の経営者の方から
●考えてから実行したいと思うことがあれば、
「同じことを10回考えて10回とも同じ結論であれば、迷わず実行
しなさい」と教えられたことがあります。
もう一つ、
●最高のアイデアだと思ったことは、
即座にメモしておき、
「翌日もその翌日もメモを見て、すばらしい!」と思うなら
本物のすばらしい案であり、翌日につまらない!と思ったら
ゴミ箱入りにすべきだということでした。
*よく最高の絵とぞっこん惚れても、毎日見ていると見飽きてしまう
ことってありますよね。そんな感じと似ています。
昨今の世の中を見ていると、
「前例踏襲型」・・・新しいことはまずやらない、取り入れない
「経験値重視型」・・何年も何十年も前の成功例が今でも成功例と
信じて疑わない
の経営感覚や生き方では、
新しい令和の時代という新しい時代に有効な考え方や生き方に
なっていないと感じます。
そこで、必要なことは、
「未来予測型&即行動型」の自分に置き換えて
スイッチをONする!
ことを決心することが新たな進化を起こします。
あなたも一緒に、すべてでなくても「予測グセ」を一つでも身につけて
見てください。
飲食店の予測力1:<売上予測>
●今日の売上高がいくらくらいか予測する
売上予測高に応じて、
いくら粗利益(食材費を除いた利益)があるかを予測できます。
その金額によって、食材仕入れ、スタッフのシフト、メニュー対策
などにより利益の温存対策が取れます。
●今週の売上合計(週間売上高)がいくらくらいか予測する
前年同月同週及び前週・前々週の売上推移をみると予測できます。
目標とする週間売上高を「100」とすれば、今の週間売上力が
何%かを毎週計算すれば、売上力は上がりつつあるのか、反対に
やや下がり気味なのか対策を考えるためのヒントになります。
●今月の売上合計(月間売上高)がいくらくらいかを予測する
私がいつも行うのは、
「前日までの売上高÷前日までのベタの日数+α売上高」の計算です。
ほぼ95%くらいの精度で把握できます。
最後の方の「+α売上高」というのは、
月の前半分よりも後半の方が売上力が強い月には「少し加算する」と
いう方法です。
(*月の前半分が良くて後半が良くない場合は無視しています)
飲食店の予測力2:<食材仕入予測>
標準的な食材原価率が35%のお店は、例えば月商が500万円で
あれば、
500万円×35%=175万円 年間で2100万円の食材の購入資金(予算)
を持っていることになります。
経営者の方、店長、料理長さんなどが担当すると思いますが、
人件費と同じく現金が見えないだけで、「飲食店の最大経費」だと
いうことです。
いい加減に使えば、利益の垂れ流しです。
●曜日でコントロールする
●オーダーのデータでコントロールする
●月でコントロールする
●季節でコントロールする
●客層の変化有無でコントロールする
●品不足になり2倍~3倍の価格で仕入れる野菜などがあります。
天候の流れや諸条件での「予測」で少しでも安く良いものを仕入れる
ことが必要です。
すべて楽しく予測することから始まります。
年間の食材費を1%縮めることができると、
借入返済金の一部の元利金が「ただで生まれる」例は
いくらでもあります。
飲食店の予測力3:<シフトコントロール>
ここでいうシフトとは、飲食店スタッフの勤務シフトの
ことです。
勤務をしてもらう→時間を指定する→人件費も第2の大型予算であり、
ほぼ年間売上高の30%(給与・賞与・交通費・法定福利費・福利厚生費
人事募集費など)を超えます。
年商が3000万円であっても年間900万円、5000万円なら1500万円、
年商が1億円なら、なんと3000万円もかかります。
年商が5億円、10億円、20億円と増えれば、反対に人件費は下がります。
●多くのお店は、勤務シフトの給与反映の最小単位時間を、
「15分間」または「30分間」単位で行っていると思います。
私は今まで、15分間単位を推奨してきましたが、これからは、
「1分単位」もしくは「5分単位」を推奨しようと考えています。
●30分間で評価するお店では、PAスタッフは、20分間で済む仕事は
30分になるまで雑用で繋げます。
無駄にサービス残業したくない、正当に賃金に反映させたいと
考えるのは皆同じなのです。
人件費の圧縮が仮に1%でもできると、福利厚生の充実や休日の
増加対策、給与の昇給費用などに充てることができて、
離職防止対策にもなり、
人事募集費用の削減にもつながります。
飲食店の予測力4:<ペイライン売上高>
経営条件の変化に応じてペイライン(採算分岐点売上高)も
同時に変化します。
経営を継続するためには、ひと月に一体いくらのお金が必要か
計算してみることが大切です。
家賃が変わる、雇用人数が変わる、経費が増えるなどの経営条件の
変化によりペイライン売上高も変動します。
1、月間でどの経費でいくらのお金を支払っているのか
支払い経費のリスト化をする。
2、絶対支払うべき「店舗存続経費」がどれかを仕分ける。
3、現状はこの金額だけど、「工夫で減額できる経費」を
仕分けして、「次期縮小予算額」を決める。
ここで100円単位でケチる!
これを何項目かつくると、ペイラインがグンと下がります。
4、ペイラインを下げれば下げるほど、店舗の生存率は高くなります。
しかし、店舗を順当に運営するためには、最低限度のスタッフ能力は
不可欠です。
5、また、ペイライン売上高の金額を「10%上乗せした月商」時点から
利益率が飛躍的に上がり、利益額が増加します。
飲食店の予測力5:<スタッフの離職意向予測力>
年間計算で3か月~6ヶ月以上勤務する社員1人確保に100万円以上、
パート・アルバイトさん確保に20万円~50万円かかっているのが
現状と思います。
金額を引上げても効果はありません。
安心して働ける環境、働く中でいかにフォローできるかなど、
メンタル面を中心軸にした安心感がないと募集効果は期待できないのではと
思っています。
●あの人は最近モチベーションが下がっているな、と気づいたら
声かけして会話して、困ったことがあれば相談にのることが
大切です。
初期にいかにコミュニケーションをとることが大切かです。
(*ここは嫌だという蓄積が退職を決心させています)
●退職します!と申し出た人は、慰留しても、結局は退職してしまいます。
30年間飲食店に関わっていますが、
1度で辞める人もいれば、1度・2度慰留されても3度めは退職しています。
(*慰留の為の少しばかりの退職防止昇給は結局は効果なしです)
いつもとどこか違うなというアンテナを人事管理者は
常に持っておくべきと思います。
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以上5つの予測と効果をお伝えしました。
これからは、経験値を生かすことも大切ですが、
経験値に頼り過ぎない「フロンティアスピリット(開拓者魂)」が
必要な時代と思います。
手始めに、身の回りで、役に立つ予測をしてみましょう!
(了)