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食べ塾33:飲食経営者の方は必見!食材高騰で必要な自店の値上率公開します!

*この投稿は令和4年6月24日に再編集したものです

  私が30数年間飲食業界に関わる中で、かってないほどの値上げが
行われる年が、来たる「令和4年から2年間」だと予想しています。

食材の値上げも主要メーカーがこぞって1年間に何度も行い、
飲食店の健全な生存を行うためには、

「食材原価率の計算」と「売価の適正化(値上げ)」が不可欠です

月間・年間の食材総額の値上がり率に応じて、
全メニュー平均で、
どの位のメニュー価格の引上げが必要か計算しました

商用の転載不可

表の見方の説明をしておきます。
緑の枠のところ(食材原価率30%~42%)
   
・・・・今の貴方のお店の食材原価率を示しています。
   当てはまるものがなければ近い数値の所を目安にしてください。
次に、
黄色の枠のところ(累積値上げ率3%~10%)
   月間の食材原価率の上昇率が、過去のある時に比べてどれくらい
   総仕入額が上がったかを調べてみてください。これも近いところを
   選んで目安にしてください。多くは3%以下と思います。
   
白の枠のゾーン➡値上げ危険率がやや低いエリア
オレンジのゾーン➡値上げ危険率がやや高いエリア、緩和策や価格の工夫が必要になる値上げ幅のお店です。
必要値上げ率➡今までと「同じ利益率」になるためには「何%」上げなければならないか、目安の比率を出しています。
これの半分しか値上げできない時は、収益の悪化につながり、値上が繰り返されると、やがては廃業に向かうことになります。

値上げに強いお店になることが絶対使命です!  
 

■同じ食材原価率=同じ総利益率を望むなら、
 1年間に1回又は二日の値上げで
 「20%前後の値上げ」は必要になります

<経営者の方の選択肢>
選択肢1:値上げしたくない
  
値上げをしない、又は値上げを数%しかしなくてもいい条件のお店は、
  家賃がいらない、家族経営で人件費負担が少ない、借入金がないなどの
  お店だったら、営業を守れると考えます。

選択肢2:少しだけ値上げして様子を見たい
  
私の経験では「最短で値上げ6か月後の値上げ」が成功例です。
  一般的に言って、「1年に2回×10%以内の値上げ」が上限でした
  しかし、令和3年度の値上げ状況が4年度にもっとひどくなると考える
  と、
  「10数%の値上げ×2回」は覚悟しなければならない と思います。

  値上げベースに追いつかない値上げは効果がなく、
  食材原価率を引き上げて、総利益率を引き下げる「悪化」に
  つながります。

選択肢3:必要な値上げは仕方ない
  
メニュー価格の引上げを成功させるには、タイミングが必要です。
  タイミング条件が重なった時が、ベストタイミングです。
  ●時期を予測して、3~4か月前から計画して値上げ価格を検討する

  ①基本の物価が上がる
   ・原油→輸送費が上がる(食材のすべてが値上がり)
   ・サラダ油(揚げ油)が上がる
   ・小麦粉が上がる→関連食材がすべて上がる
 
  ②お店の基本食材が上がる
   
肉だったり、魚だったり特定の食材が高値安定してしまうと
   消費者の暗黙の同意が得られやすいということになります。

  ③繁忙月の月初めに照準を合わせる
   ・値上げで成功しやすい月
    3月~5月、7月~8月、10月~11月(立地による)、12月
    *年間でのおすすめは3月~5月です<令和4年は4月期>

   ・値上げが不向きな月
    1月~2月、6月、9月~11月(立地による)

選択肢4:値上げをすると同時に経費の節減もして上げ幅を軽減する
   
すべてお客様にかぶせる方法でなく、サービス内容を変えるとか、
   スタッフ1名分を省力機器に変えてセルフを導入するとか、
   経費の一部を削減するとか見直しも同時に行うと、
   お客様とお店の痛み分けになります。

選択肢5:10%以上の値上げをしても改善できない
   
コロナ過での借入金が増大して少しの値上げではどうにもならない
   お店も多いかと思います。

   ①今のお店の食材や従業員数を減らした「経営軽減型飲食店」に
    切り替えてみる

    *要は業態を変えずに、売上が少し減っても粗利が増える仕組みに
     置きかえることです。

   ②これだと思う「加工食品」を新たに開発して、
    店売、テイクアウト、デリバリーで販売する

    
必要な粗利額を「新部門で稼ぐ」方法です。
    *原価率の低い粉もの商品をベースに開発する。
     餃子とかいろいろ。アイデア次第で何でもOKです。

吉野家さんでも並盛などを一律10%値上げしました
387円の並盛が426円になりました。

自社の商品力、サービス力を信じて、
ファストフードとしての過去の350円の壁、
今度の400円の壁を乗り越えたことになります


一般飲食店でも

1000円の壁、
1500円の壁、
2000円の壁、
2500円の壁はあります

勇気を出して、商品と自店のサービス力を
信じて、
そして何よりも顧客のお客様を信じて

値上げを「当たり前の権利」と考え、
乗り越えて、1歩前に進みましょう!


(了)



飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします