猫の防災
7月が終わろうとしているが、東京の雨の季節はまだ終わりそうにない。
北でも南でも川が氾濫しているが、日本という国はいつ何処で地震が起きてもおかしくないし、火山が噴火するかもしれない。今日だって東京は緊急地震速報がけたたましく鳴った(何事もなかったけど)。自然災害がなくても、すぐ隣の家が火事を出す可能性だってゼロではない。
逃げなければ!
その時、愛しいお猫様を連れて逃げる態勢は整っているだろうか?
ペットキャリーがなければ話にならない。通院の時にも使うから、流石にあるだろう。もしないなら、早急に用意していただきたい。
ポータブルケージがあれば、避難先でキャリーより広いスペースを確保して差し上げられる。中にはポータブルトイレも置けるから、これもセットで用意しておきたい。もちろん猫砂やスコップ、ビニール袋なんかも必要だ。
お猫様自身は限りなく無臭か、何なら陽だまりみたいないい匂いがするのに、排泄物は下僕からしても臭い。周りになるべくご迷惑にならないよう、消臭タイプのポリ袋を用意しておくといい。お犬様の散歩時用のものが入手しやすく手軽だろう。うちは「脱臭炭ニオイとり紙」なるものも用意してある。
ハーネスとリードもほしい。お猫様の首輪は万が一のために引っ張ると外れる仕様になっているものも多いから、リードを首輪に付けるのは意味がない。
普段首輪を着けていないお猫様にも、避難時には迷子札とともに着けた方がいいだろう。慣れない場所では何が起こるか判らないし、飼い主と同じスペースに置いておけるとも限らない。迷子札を用意していないご家庭は、可及的速やかに用意して下さい。はやく。
人間の食料と違って、お猫様のごはんは備蓄されていないだろう。ましてやグルメなお猫様が、いつもと違うごはんを召し上がって下さるとも限らない。ごはんはきちんとストックしておこう。水もお猫様分も考えて多めにストック、但し軟水に限る。硬水はダメ。
食器も水用とごはん用を用意しなければならない。普段使っているものが一番いいが、陶磁器など割れ物は持って行きにくい。シリコン製の折りたたみ可能なものは嵩張らず便利だ。これもお犬様の散歩グッズとして広く売られている。
万が一、お猫様が逃げてしまった時のために、「猫探してます」ポスターを作っておくのはオススメだ。
お猫様が見つかって引き取る際、本当に飼い主かどうか証明しなければならないケースがある。お猫様と飼い主が一緒に写った写真も用意しておこう。プリントしておいた方がスマホの電池切れなども心配しなくて済む。
出来ればお猫様にはマイクロチップを入れておきたい。首輪ごと迷子札が外れてしまっても、保健所や動物愛護センターではマイクロチップを読み取れる。愛しいお猫様が帰ってきてくれる率は上がるはずだ。
薬を服用されているお猫様なら、薬も絶対忘れてはならない。普段かかっている動物病院も被災しているかもしれないから、薬の名前もちゃんと控えておいた方がいい。
動物病院の診察券番号、保険に加入しているならその番号なんかも控えておくと安心だ。ワクチンの証明書はすぐ持ち出せるようにしておきたい。
そして何よりもお猫様の身柄の確保である。うちのお猫様はお呼びすれば飛んできて下さるタイプだし、抱っこもお好きだ。でも気分じゃなければ出ていらっしゃらないこともあるだろう。そんな時はやっぱりちゅーるだ。ちゅーる最早麻薬みたいなモンなんじゃないの。
これだけ色々用意しても、まだ何か足りないんじゃないかと不安になる。多分寧ろ人間用のものの方が足りてなさそうな気がするのに!
でも、こういうのが全部無駄になればいい。一度も使用する機会が来なければいい。
心からそう願う。