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④クラシカル・アレンジのお手本!🎻🇮🇹

イタリアン・プログレの中からベストアルバムを上げるとしたら?
う~ん、難しい選択だけど(-_-;)
クラシカルな観点からだと個人的にはコレになります!
J.S.バッハ(の作品から平均律クラヴィーア曲集など)をモチーフにした1973年発表のRDMの3rdアルバム「Contaminazione」です。
イタリア語のバンド名:IL ROVESCIO DELLA MEDAGLIA (メダルの裏側という意味)を略してRDMと呼ばれています。
ジャケットにもバッハの立ち姿が描かれていてバッハを強くアピールしていますね。

イタリア盤ジャケット

大学生だった当時、このアルバムの存在はカタログでは知らされていたものの、どこにも売られてないし、情報誌ではイタリア原盤のレコードが数万円のプレミアで取引されていました。
それでも欲しくなった僕は貯金をして東京まで探しに行った事もありましたが、結局手に入らなかったアルバムでした。
しかし!強く思っていると願いは叶うもので、しばらくして英語バージョンで発表されたアメリカ盤を中古レコード店で見つけました。
ヴォーカルだけを英語で歌って差し替えられているものです。
しかし、どうしてこんなジャケットになったのか??
イタリア盤とは全く違うシンプルなモノカラーのジャケットで、そこからは音楽性も何も感じられないものでした。笑

歌を英語に差し替えられたアメリカ盤ジャケット

それでも初めて聴いた時の感動は今も覚えています!
魅惑のイタリアン・プログレに引き込まれて、、、もう後戻りは出来ないと思いました。

それから数年後になって、ようやく日本でもレコード、そしてCDとして再発盤が発売されました。
イタリア語オリジナルのものは、そこで初めて聴くことが出来ました。
そのときは、同じアルバムをそれぞれ2枚づつ買ったくらいです、笑🤗

このアルバムにはホント!コメントしたい曲が沢山入っているのですが、現在、YouTubeにこのアルバムの音源はこの曲だけしかしありません(以前はもう少しあったのに( ;  ; )。
♬Il Rovescio della Medaglia/La Grande Fuga (1973年/イタリア)
https://youtu.be/Gj8nrGiY2mI

この曲のチェンバロで弾かれているバッハのフレーズが違和感なくロックとしてあまりにカッコ良過ぎます!!
少しだけ、オケでフーガのアレンジも盛り込まれていたりしてアレンジの上手さに脱帽します( ノД`)。
オーケストラ・アレンジはblog①で紹介しているコンチェルト・グロッソ1と同じイタリアの作曲家、ルイス・エンリケス・バカロフ(Luis Enríquez Bacalov)が施しているのですが、彼は天才です!
ロックにクラシック音楽のフレーズを下手に引用すると、ダサくて興醒めになってしまっているケースをよく見かけますが、バカロフのアレンジは、バッハのフレーズをまるっきり引用するだけではなく、ロック寄りにアレンジしているところが素晴らしいのです👏🏻
このアルバムは、ロックにバロック音楽を混在させた全曲凄まじい完成度です。
バカロフの天才アレンジとバンドの演奏力が見事に結実した、クラシカル・ロックの傑作です。

実は、マグダレーナのバンドリハのとき、よくキーボーディストにチェンバロとストリングスはこんな音色を作って欲しい!と、このアルバムを渡したり聴いてもらったりしていたものです。

因みに僕は歌をイタリア語から英語に差し替え録音したアメリカ盤を最初に聴いたこともあって英語バージョンの方が好きですね。

もうひとつ、このアルバムに〝La Mia Musica“(イタリア盤オリジナル・タイトル)という、
もう!!それはそれは!!美しい💕バラードが収録されています。
英語バージョンでのタイトルが〝Lost myself today“で、この英語になった歌詞に原詩(イタリア語のオリジナル)では歌われていないアンナ・マグダレーナという歌詞が歌われているのも、英語バージョンの方が好きな理由のひとつです。👍🏻

是非、このバラードを下のリンク🔗をダウンロードして聴いてみてください👆🏻(以前YouTubeに上がっていてPCに保存していたもの)
↓♬Lost myself today 

なんとドラマチックな音楽なんだろう‼️
あまりに美しすぎる😭😭😭

♬La Mia Musica (Live 2023)
https://youtu.be/vLrRgaoX0vA?si=N_xKERSBegg27ffj


さすがにイタリア原盤レコードは持っていません

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