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図書館の本棚 #5

ヤバイ鳥
ワクサカソウヘイ

バードウォッチャーにもいろんなタイプがあると思いますが、この方はある日、庭にやってきたヒヨドリの可愛らしさに心を奪われて本道に足を踏み入れられたそうです。その後、脇道へ。鳥の脚ばかり見るようになってしまわれ、独特の視線からの写真が、各ページに載せらせています。
よく、初めての子供の写真はアップばかりで、他人が見たら大して変化がないのに、ご両親は可愛くてたまらない!愛が止まらない!って写真がありますが、そんな感じにドアップです。でも、それが毒毒しさや、奇抜さ、恐竜感を醸し出しています。まるでデザインのような写真で、突き抜けています。
短いポップな文章と共に、この鳥のお気に入りの部分のコメントがあります。
が、それが、「どうだ、この鳥ヤバイだろ」ってハイテンションで熱く語っていて、あっという間に読み進められます。

宮沢賢治の名作「よだかの星」は、ヨタカという鳥が仲間に「醜い」と蔑まれ、生きることに
絶望し自らの命を捨てて最後は星になるという、非常に切ない物語である。教科書などで読み、涙したことのある人も大勢いるのではないだろうか。
しかし、このタチヨタカの眼つきを見てほしい。生きることに絶望しているどころか、バッキバキである。「自分、六日寝なくても全然平気ッス」みたいな眼をしている。・・・
ヤバイ鳥 より

本は5章に分かれています。
とにかくヤバイ、ビジュアルがヤバイ、伝説がヤバイ、求愛がヤバイ、奇行がヤバイの5章です。
表紙の写真はタチヨタカ。他にも、鈍足のリトルダンサー アメリカヤマシギは時速8kmで、世界で一番遅く飛ぶ鳥として紹介されています。伝説がヤバイ鳥では首なし鶏のマイクが紹介されています。首を切り落としても餌を啄む仕草をし、1年以上も生き続けたといわれる伝説の鶏。脳幹が残っていたかららしいですが、確か、他の本で食道に直接餌を入れていたように記憶しています。

この本を寝る前に息子に読んでみました。内容はざっくりと飛ばして、写真を見せて、こんな鳥おるんねー。と。
うわぁ。やば。との感想でした。

余談ですが、読み聞かせは自分で読めるようになった後も大事です。字を追いかけて、本の情景が浮かばなかったりしますし、読んでもらってるその時間が子供は大好きだからです。自分の為に読んでくれているって言う時間が、大切だと思うし、子育て本では、よく言われる事です。
文章を聞いて思い描く。という訓練は人生を少し楽にしてくれると思います。学生の内は、文章問題を解くとき。風景ご描ければ、間違った答えの時に違和感が感じられます。また、友達の話の風景を共有できる。大人になれば、愛する人の話が思い描ける。上司や近所の人、バイト先の人など、コミニュケーションでも必要になると思います。

誰かに本を読んでもらいませんか?きっと驚くほど心が豊かになりますよ。


頑張ってたお弁当

2018.2.19

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