悪の御用
悪をなくせば善だけの世になるから悪を裁き、根絶やしにすればいいと思うかもしれません。
ですが善と悪は同じものを別の向きから見たものに過ぎないとグル達は言います。
例えて言うと善と悪はコインの裏表のような存在です。
裏と表は正反対ですが、同じ1つのコインでもあります。
世界にある一切の物事には必ず相反するものが存在します。
陰陽、善悪、強弱、上下、押引、寒暖、高低、男女、新旧、明暗、苦楽、前後、正否など。
相反するものは片方だけでは存在することが出来ません。
例えば強弱に弱がないとすれば強は強とは呼べません。
弱があるからこそ強は強として意味をもち存在することが出来ます。
これは逆になっても同じです。
相反するもの同士が互いに依存し合って、はじめて存在することが出来る故に元は1つと言うことです。
二は一であり、一は二である。
これは不二を現しています。
あるもの一切は不二なんです。
だから別々に見えるもの一切は同じもので、性質は違えど意味においては同じなんです。
これが悪を裁くことが悪と言われる理由です。
悪を裁くことは善をも裁くことになるんです。
善を知り、善を行うために悪は悪としての役割があります。
悪がなければ人は悪を知ることが出来ず、悪を知らないことは善も知らないことになります。
故に平気で悪を行うことになるんです。
悪の必要性をわかってもらえたでしょうか?
悪があり、悪を知ることは大事ですが悪を行って良いわけではありません。
悪を行うことは可能でも、悪を行わないことです。
つまり普通でいいんです。
以下は日月神示の一文です。
日月神示
【天つ巻 23帖】
我がなくてはならん、我があってはならず、よくこの神示読めと申すのぞ。
悪はあるが無いのざぞ、善はあるのざが無いのざぞ、この道理わかりたらそれが善人(千人)だぞ。
千人力の人が善人であるぞ、お人好しではならんぞ、それは善人ではないのざぞ、
⦿(かみ)の臣民ではないぞ、雨の神どの、風の神どのに、とく御礼申せよ。
【キの巻 17帖】
すり鉢に入れてコネ廻しているのざから、一人逃れようとて逃れること出来んのざぞ、逃れようとするのは我れ善しざぞ、今の仕事、五人分も十人分も精出せと申してあろうがな、急ぐでないぞ、その御用済みたら次の御用にかからすのざから、この世の悪も善も皆御用と申してあろが。
身魂相当の御用致しているのざぞ。
【光の巻 6帖】
悪い者殺してしもうて善い者ばかりにすれば、善き世が来るとでも思うているのか、肉体いくら殺しても霊までは、人民の力ではどうにもならんであろうがな。
元の霊まで改心させねば、今度の岩戸開けんのぢゃぞ、元の霊に改心させず、肉体ばかりで、目に見える世界ばかり、理屈でよくしようとて出来はせんぞ、それくらいわかっておろうが、わかりていながら、ほかに道ないと、仕方ないと手つけずにいるが、悪に魅入られているのぢゃぞ。
【空の巻 8帖】
悪の世が廻りて来た時には、悪の御用する身魂をつくりておかねば、善では動きとれんのざぞ、悪も元をただせば善であるぞ、(その働きの御用が悪であるぞ、)ご苦労の御役であるから、悪憎むでないぞ、憎むと善でなくなるぞ、天地濁りて来るぞ。
【海の巻 5帖】
今日までの御教えは、悪を殺せば善ばかり、輝く御代が来るという、これが悪の御教えぞ、この御教えに人民は、すっかりだまされ悪殺す、ことが正しきことなりと、信ぜしことの愚かさよ、三千年の昔から、幾千万の人々が、悪を殺して人類の、平和を求め願いしも、それははかなき水の泡、悪殺しても殺しても、焼いても煮てもしゃぶっても、悪はますます増えるのみ、悪殺すてふ(ちょう)そのことが、悪そのものと知らざるや、⦿(かみ)の心は弥栄ぞ、本来悪も善もなし、ただ御光の栄ゆのみ、八股大蛇(やまたおろち)も金毛も、邪鬼も皆それ生ける⦿、⦿の光の生みしもの、悪抱きませ善も抱き、あななう所に御力の、輝く時ぞ来たるなり、善いさかえば悪なるぞ、善悪不二と言いながら、悪と善とを区別して、導く教えぞ悪なるぞ、ただ御光のその中に、喜び迎え善もなく、悪もあらざる天国ぞ、皆一筋の大神の、働きなるぞ悪は無し、世界一家の大業は、地の上ばかりでなどかなる、三千世界大和して、ただ御光に生きよかし、生まれ赤児となりなりて、光の⦿の説き給う、(マコトの道を進めかし、)マコトの道に弥栄ませ。
【黄金の巻 98帖】
大切なもの一切は、神が人間に与えてあるでないか。
人間はそれを処理するだけでよいのであるぞ。
何故に生活にあくせくするのぢゃ。
悠々、天地と共に天地に歩め。
嬉し嬉しぞ。
一日が千日と申してあろう。
神を知る前と、神を知ってからとのことを申してあるのぞ。
神を知っての一日は、知らぬ千日よりも尊い。
始めは自分本位の祈りでもよいと申してあるなれども、いつまでも自分本位ではならん。
止まると悪となるぞ。
神の道は弥栄ぞ。
動き働いて行かなならん。
善と悪との動き、心得なされよ。
悪は悪ならず、悪にくむが悪。
【星座之巻 5帖】
悪の仕組み通り、悪平等、悪公平の選挙で選び出すのざから、出るものは悪に決まっているでないか、悪もよいなれど、悪も神の用(はたら)きであるなれど、悪が表に出ること相(あい)ならん。