センシティブなのでカットします【オオイヌノフグリ】
たまにテレビに出演したり、番組用に野草クイズを作ったりしている。
その際にオオイヌノフグリの名前の由来を話すと、テレビでは使えないと言われたりする。
俳優さんと共演したときも、オオイヌノフグリを気に入ったらしく、見つけたら「フグリ!」と言って野草を覚えてくれたが、その部分はカットされてしまった。
それもそのはず。
オオイヌノフグリの名前の由来は、大きい犬の陰嚢(いんのう)
地方名で「イヌノキンタマ」と呼ぶところもあるので、フグリのほうが可愛らしいイメージがある。
どっちも同じ意味だけれど。
オオイヌノフグリの名前の由来までは知っていても、この小さくて可愛い青い花の“どの部分”が陰嚢に見えるのかということまでは知らない方もいるだろう。
花が落ちた後、実をじっくりと観察していただきたい。
オオイヌノフグリの実は、やや丸くぷっくりとしたハートのような形、産毛が生えていて、そのように見えなくもない。
元々イヌノフグリという在来種があり、そちらの実はだらんとしてフグリ感がある。
オオイヌノフグリはヨーロッパ原産の外来種であり、在来種のイヌノフグリに似て、大きいからということで名づけられたそう。
現在では、在来のイヌノフグリは少なくなり、オオイヌノフグリだらけになってしまった。
しかしこの名前は猥褻だとされ、「瑠璃唐草(ルリカラクサ)」という名前をつけられた歴史がある
もしルリカラクサという名前が定着していたら、俳優さんもこの植物を覚えられなかったかもしれない。
かくいう私も、オオイヌノフグリの名前の由来の衝撃を、いまだ忘れられないのだ。
オオイヌノフグリ
漢字:大犬の陰嚢
別名:瑠璃唐草
花期:春に青い花をつける
生息地:多摩川全域、日当たりの良い場所を好む
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