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自分を応援する自分の育て方 『私は私のままで生きることにした』 #365

「わたしの傷がいちばん大きい」

誰もがそんなふうに思っているのかもしれない。でも、傷には遠近法があって、近くの傷(=自分の傷)は大きく見え、遠くの傷(=相手の傷)は小さく見えているんじゃない?

『私は私のままで生きることにした』の著者キム・スヒョンさんの問いかけです。

エッセイストであり、イラストレーターでもあるキム・スヒョンさんのイラストもかわいい、この本。日々の息苦しさはどこから来ているのか、何が自分を苦しめているのかを見つめ直した一冊です。

映画「パラサイト 半地下の家族」でも描かれたように、韓国は日本以上に厳しい学歴差別、スペック競争、上下関係、格差が固定された階級社会です。まるで、スペシャルな存在でなければ生きている価値がないかのような社会。

そんな生き方は健全なのかしら。幸せなのかしら。

はっきり言うけど、
お互いに傷つけ合うような社会では、
誰も幸せになんかなれない。

キム・スヒョンさんはそう言い切り、自分からみじめにならないこと、恥じる必要のないことを恥じないこと、自分以外の何者かになろうとしないことを勧めています。

私たちに必要なのは心配ではなく、尊重
あなたのことを大切に思ってくれる人は、最初から無理なお願いなんてしてこない
私がどう生きようが、私は私自身を応援する

あたたかく差し出されるメッセージはInstagramでも発信されています。テキストが韓国語だけど、ほんわかした感じは伝わりますよね。

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(キム・スヒョンさんのInstagramより。アカウント@liveinlove217)

韓国語の本を100冊くらい読めば、少しは語学力が上がるかしらと思って、韓国に行くたびに本屋さんに立ち寄っています。ここ数年で感じるのは、生きづらさを抱えた人たちに向けた本が増えていることです。それだけ競争が激化しているのかもしれませんが、方向転換を望む揺り戻しのようにも思えます。

もっとも、状況は日本も変わらないですよね……。

最初に紹介した「わたしの傷がいちばん大きい」という「傷の遠近法」は、マウンティングから逃れるのにも有効です。努力・つらい・苦しいといったものは、人と比べられるものでもないし、比べるものでもないから。

それでもマウンティングしてくる人や、求めてもいないアドバイスという名の批判をする人には、こちらの画像が効き目ありそうです。

反射!

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自分を一番応援できる人は、自分のはず。卑下せず、無理せず、自分の人生を生きたい。

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