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「勉強は楽しい」と初めて認識したラジオ番組

皆さまこんにちは。

勉強、なかなか楽しめないものです。特に数学、国語、英語は日常的に学ぶ場が見つけづらく、実生活になかなか結びつけることが難しい気がします。

ただ、英語に関してはその認識が途中でガラリと変わったのです。


「堅苦しい」か「チンプンカンプン」

中学時代から、UHFのテレビで「全米トップ40」という番組を見て衝撃を受けました。

当時はプリンスやネーナ、デュランデュラン、カルチャークラブ、マドンナ、クイーンなどがテレビに出ていまして、日本の音楽とまったく違う世界を知り、毎週その番組を見ていました。UHFなので全然画面は鮮明じゃないのですがそれでも見ていました(デジタルテレビの世代にはまったく意味が分からないでしょうが)。

私が英語に興味を持ったのは、間違いなく洋楽の影響です。ただ歌詞の意味はわかりませんでした。

同じ時期から、親の勧めもあってNHKの「基礎英語」を聞いていました。英語の点数をある程度維持できたのはNHKのラジオ講座のおかげです。

中学3年時に通った塾で

「英語は人によって点数の差が如実に出る」

と言われ、入試対策としても英語の重要性を感じました。なのでラジオも積極的に聞きました。

しかし、NHKラジオの講座は、はっきり言ってカタイ。

私の住む西東京地域では、米軍基地が放送するラジオがあり(FEN。Far East Networkの略。現在はAFN)ネイティブの英語はそれで聞けたのですが、早すぎてなに言っているか全く分からず。

たしか中学3年だったかと思いますが、家にあった短波ラジオで海外の放送を聞くことも始めました。「Voice of America」というラジオ放送で数分だけ、ネイティブではない人向けに、ゆっくりと読むニュースを放送していました。でも自分自身があまりニュースに興味がないからか、ゆっくりなのは分かるのですがなにを言っているかはやはり分かりません。
BBC(イギリスの国営放送)も聞いていましたが、こちらはイギリス英語でアメリカの英語よりもっと早口のように聞こえ、ヒットチャートは熱心に聞いていましたがタイトルが分かる程度で、他はなにも理解できませんでした。

学校とNHKで学ぶ英語は堅苦しく、ラジオで聴ける英語は全く意味不明。どこかにその中間はないのか、とずっと思っていました。

救世主あらわる

たぶん高校に入学してからだと思いますが、NHKのラジオ講座テキストを買おうと書店に行ったところ、その横に「百万人の英語」のテキストがありました。これは、同じタイトルのラジオ番組用のテキストです。
曜日ごとに講師が変わり、その講師が得意とするジャンルで英語を学ぶという内容です。

本を開けば、早見優さん、小林克也さんの名前があります。早見優さんは当時のアイドル。ハワイ育ちであることは私でも知っています。そして小林克也さんは、ベストヒットUSAという番組のパーソナリティとして有名ですが、私にとっては「スネークマンショーの人」でした。小林克也さんのページを見ると、洋楽の歌詞を解説している。「これは買いだ」と、レジへ行きました。

これが大正解でした。

当時はほかにハイディ矢野さん、國弘正雄さんが講師も務めていました。國弘さんは政治的な話題を取り扱っていました。これはこれで必要性があったと思います。他の曜日も、お名前は忘れてしまいましたが男女がざっくばらんに会話をしている番組もありました。

ただ、英語に対する考え方を根本から変えてくれたのは、ハイディ矢野さんの回でした。題して「アメリカンイングリッシュ道場」。「道場」とあるもののスパルタの空気はゼロ。発音を勉強したい学生さんをスタジオに呼び、日本人っぽい発音をアメリカンっぽくする、という内容です。アメリカ人っぽく発音することになんとなく恥ずかしさを感じていたのですが、このラジオ番組ではそれはご法度で、アメリカンっぽく発音すれば拍手がわき上がる。絶対に矢野さんは「ダメ」とは言いません。褒め言葉も多種多彩。聞いていて、「ここにいると楽しそう」と思いました。

音の出し方と「幅」の違い


英語は日本語とは違う独特の口や舌の使い方があります。それを知ってから英文を音読するとどういうわけか、頭がスッキリするというか、脳の違う部分を使っている感覚がしました。
学校で堅苦しく学ぶ英語をアメリカンっぽくしてくれて、なおかつ明るい。
「英語ってなんと楽しいんだ。これを最初からしゃべれるアメリカ人やイギリス人はずるい」と思いました。

曜日ごとに内容が違うことも良かった。映画の英語もありましたし、先に述べた政治的なものは当然少し堅い内容です。でもそうした「振り幅」によって英語の多様性も知れた気がします。

アメリカ英語とイギリス英語では発音も微妙に違う部分があります。それを知ると、今度はフィリピン人の英語(当時はフィリピン政変があって頻繁にニュースに出ていました)にも発音の差を感じ、それも英語の幅を知ることにつながりました。

好きだと結果にも反映されます。学生時代には英検2級まで取ることができ、学生時代にハワイやグアムに旅行した時も(最初はダメダメでしたが)まあまあ会話が成立することがとてもうれしく、ハワイの店員に「上手です」とほめられたり、タクシー運転手にちょっとジョークを言ったらウケてくれたことで、ますます自信を深めました。

百万人の英語で検索すると、今はインターネットでの情報配信にシフトしているようです。


https://english.evidus.com/

今は英語教育の動画やメディアも多様化していますので、楽しく学ぶ手段は昔よりずいぶん多いのではないかと思います。

当時はそこまでの幅はなかったと思います。なので、この番組を知らなかったら大学にも合格できたのか、疑問です。この番組に出会えたことはラッキーでした。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

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東の京の田舎市民
至ってごく普通のサラリーマンのつもりですが少し変わった体験もしています。

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