結美

小説を書きます。 動画も作れます。 青が好き。 印刷物も好き。 推しを応援しているときが一番楽しい。

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  • あおいさんとつっきーの話

    あおいさんとつっきーの話

最近の記事

「おやすみなさい、またあした」出版しました!

作品の紹介  仕事と育児の両立に奮闘する美咲。プロジェクトリーダーの座を降りることになり、落胆した彼女は帰宅を躊躇う。偶然立ち寄った喫茶店で出会った一杯の珈琲と店主の優しさが、彼女の心を解きほぐしていく。家族への愛、仕事への情熱、そして自分自身との向き合い方。都会の喧騒の中で見つけた小さな癒しが、美咲に新たな一歩を踏み出す勇気を与える。 仕事と家庭の狭間で揺れる現代女性の心情を繊細に描いた、心温まる物語となっています! 冒頭サンプル  煮詰まった珈琲の匂いが鼻を突い

    • あおいさんとつっきーの話②

      一人暮らしを始めたのは、都心の大学に行くため実家を出てからだった。守月にとってそれは自由の序章であったが、同時にあたたかな朝の終局でもあった。 ひんやりとした空気は、涼しくなったからと窓を開けて寝ていたから。防犯上よくないことは知っているが、田舎の実家では窓を開けて寝るのは普通だった。 今日だけだよ、と言い訳をして久しぶりにエアコンから吹き出るものとは違う心地の良い空気は、良い眠りを与えてくれた。 「おはよ」 誰もいない部屋の中で響く自分の声だけを聴く。 父親に徹底された「お

      • あおいさんとつっきーの話①

        葵が時間通りに待ち合わせ場所にいないことは、日常茶飯事だった。 5分遅れることは当たり前で、約束をすっぽかすことはなかったものの、絶妙に間に合ってない時間は、どうして5分早く家を出ることができないのかを思わずにはいられないほどだった。 本人でさえ「なぜか5分遅れる」との自覚はあり、しかしどうしてその5分がなくせないのかを分かっていなかった。 その原因を垣間見ることができたのは、彼女のスマホにたくさん登録されいた目覚まし時計の数だった。平日の、会社に出勤するための彼女のルーテ

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        2本