庭園を愛でるときのポイント
今年の夏、家族の付き添いで、知り合いだけれども初めてお邪魔したというお宅がありました。
会社の経営者というその方のお宅の庭は、見事な日本庭園となっていて、鯉の泳ぐ池がありました。
その時はただ単に「見事なお庭だな」と思っただけだったのですが、つい最近、日本庭園と西洋庭園について調べることがありました。そこで、日本庭園と西洋庭園は同じ庭園でありながら、根本的に違うのだということに気づきました。
その気づきを「庭園を愛でるときのポイント」としてこちらにまとめてみました。西洋庭園と日本庭園、それぞれの庭園の良さに気づき、あらためて自然の中で癒されるありがたみを感じることができます。
左右対称?非対称?
西洋庭園は、中心に建物や噴水など中心となるものが据えられていて、それを軸に左右対称に造られた庭が好まれています。
それに対して日本庭園は、思い描く風景にぴったり合うように自然の石などが見立てられ、作り手の感性を頼りに造り上げられています。したがって、特に左右対称ということはありません。
庭園の中で完結するかどうか?
西洋庭園は、庭の中で完結しているのが一般的ですが、日本庭園は周りの景色も屏風絵のように取り入れています。
日本庭園は、 自分の敷地だけで景色を考えるのではなく、敷地の外側の景色も自分の庭などと合わせて景色の一部として考える借景を取り入れているのです。
人工美か、自然美か?
西洋庭園は、木を規則正しく切りそろえたり、水を遠くから引いてきたりといったように、人間が流れを作ることで美を表現しています。
それに対して、日本庭園は自然のままの形を生かしたうえで、調和を重んじる空間を作り上げようとしています。そういった意味で、西洋庭園は人工美、日本庭園は自然美と言われています。
西洋庭園と日本庭園の共通点
素材の使い方や、全体の調和のとり方に違いはあるものの、西洋庭園も日本庭園も配置を考え、よく計算されている点が共通しています。
それぞれの良さがあり、好みも分かれるところですが、他の文化を知ることでそれぞれの特徴や味わい深さが分かったのではないでしょうか。
なかなか外出する機会を作りにくいご時世ですが、庭園を見るときには是非製作者の想いを感じながら鑑賞してみてください。