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11/17の日記。 ラーメンぶちまけ太郎くん。
二男がラーメンをキッチンの床にぶちまけていたので、彼のことをこれから、ラーメンぶちまけ太郎くんと呼ぶことにした。
心の中で。
私は床に散らばった麺とバラバラになった器をかき集めながら、世の中のホコリを全部吸い込むほど深いため息をついてむせた。
もう、あと、何に気付けば終わるんですかね。
いるようないないような神様に話しかける。
本当は息子に話しかけたいのかもしれない。
こういうことじゃなく、言葉で気持ちを教えてと。
泣きたいけれどもう枯れた涙と、考えたくても空転する思考と、もう明日なんていらないような虚無感で、ああ、子育てに心底疲れ果てたね、と自分の疲労感に気付く。
それでも夕ご飯、出さなくちゃいけないんでしょう。お母さんは。
クサクサして街に出て、半分魂のぬけた路地裏の野良の主婦であるわたくしは、お弁当やさんに吸い込まれる。
自分が何も食べたくなくても家族に食べるものを用意しなくちゃいけないんだ生きるってつらいね、と道端にいた猫に話しかける。
にゃ~。
猫になりたい。仲間に入れて。
猫になりたいというか、あの人が飼っていた猫になりたい。いつか優しかった人の。
ええと、どれにしようかな。
お弁当やさんでお弁当を選ぶ。
ええと、息子に投げられないやつ下さい。
ていうか、そういう罰当たりなことをしない息子に育てなさいということですねはい。本当にごめんなさい。ふとくのいたすところです。
どれもおいしそうで、こんなにおいしそうなお弁当をたくさん作れるこのお店の人を尊敬する。
すごいです。ほんとすごいです。
美味しそうなものを選んで帰る。
帰り道
幸せそうな親子をみて、うらやましくなる。
みんなで笑って食卓を囲むのでしょう?
食べ物を投げたりされないんでしょう?
どうしたら、息子は幸せになれますか?
などと思いながら歩いていたら
枯れたはずの涙が、何となく出てきた。
まだ泣けるんだー。
向き合える時に向き合おう。
タイミング、というものがある。
素敵な日曜日だったな。
きっと幸せな。
そこからは免れてないことだけはわかる。