技術を超えた「感覚」
結局、チョコチップスコーンを焼いている。
せっかく買ってきたオートミールを使いたかったから無理矢理スコーンのレシピにオートミールを肌感覚でジョインさせている。さてさて、美味しく焼き上がるかな?明日からの朝ごはんがおいしい時間になるのかは、この肌感覚にかかっている。
きのうはスポーツデーだった。
お腹を壊したわたしの大きな犬は、夕方からずっと布団の中。晩御飯は生姜焼きだったけど、それは抜いて、わかめと豆腐の味噌汁にごはんを入れてねこまんまを食べてもらった。
19時から始まるMリーグ。2人ともご飯を早々に食べ、片付けたところで麻雀リーグを観るのが最近の日課だ。「賭け事」イメージだった「THE男の遊び」感満載な麻雀。それをここまで楽しいものに見る角度をつけたABEMAすごい。そして、老若男女隔てなく、ひとつのチームになりお行儀よく闘う雀士たちがまたお上品で良い。
深夜からはアメリカ最大のスポーツの祭典でもある「スーパーボウル」を日テレで。シーズンを通してチェックするほどの熱はないが、あの屈強な男たちが緻密な作戦のなかで身体ひとつを、ぶつけて、ぶつけて、少しずつ、少しずつ攻めていく様はなんだか滾る。そのさきにあるタッチダウンはなんとも言えないカタルシスを味わえる。
Mリーグでは、魚谷選手が「南」であがれたところをスルーし、自らでツモって勝利、という劇的な瞬間を目の当たりにできた。下位に留まらずより良い点数を目指す女流雀士に痺れる。
ブレイディは移籍したチームでまたも世界一を手にしていた。あんな大きな世界の舞台でも、「いつも」みたいな顔して落ち着き払っていた。ディフェンスを見守りながらベンチにどっしり構える姿はチーム全体の精神的にも支柱であることは明らかだった。
結局さきほどオーブンで20分温められたスコーンは、ビスケットとパンの間みたいな噛みごたえになって天板の上に乗っていた。少しつまみ食いして、ティータイムとした。
勝負師たちの技術を超えた肌感覚はなんとも数値化できないものだ。
スコーンのレシピのようにグラムや時間で表現できない。「勘」にも近い肌感覚というのは、技術をとことん積み重ねてきた人のみが使える、魔法の奥義なのだろう。
ただ、わたしのきょうの肌感覚は一旦勝利とする。「美味しい」というゴールに向かって進んだ数ヤードは結果、タッチダウンを決めた!!!と自己完結させることとする。私も料理の奥義が欲しい。
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