ショートショート:助手席の異世界転生
来週は会社の企画会議だ。
俺の企画が通り、成功すれば出世まっしぐら。同期のライバルも気合じゅうぶんらしいが、おそらく俺が勝つ。
そんなある日、ライバルから遊園地に誘われた。企画会議のテーマは子ども向けイベント。実際に体験して学び、切磋琢磨しようというわけか。素晴らしい。
俺たちはさっそく車型のアトラクションに乗った。ライバルは運転席、俺は助手席。
アナウンスが始まる。
新アトラクション、異世界ドライブへようこそ!不思議な自動車に乗って、異世界の旅をお楽しみください!
皆様、シートベルトはつけましたか?
発進したら、窓から景色をご覧ください!
現実世界のような、別世界のような…。
不思議な空間が広がっていることでしょう。
それでは、異世界の旅へ!
いってらっしゃ~い!
…あ、そうそう。
助手席に乗っている方。
このアトラクション、たま~に別世界へ飛ばされちゃうって噂もありますが…。
お気になさらず!では~!
運転席でライバルがにやりと笑った。
(410字)
※フィクションです。
田原にか(たらはかに)様の企画『毎週ショートショートnote』に参加いたしました。
いやー、難しい!
昔、同じようなショートショートを書いておりました。アイデアが貧しいな。