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「無駄」か「無駄じゃない」かを整理する大切な2つのポイント
先日『とんでもなく役に立つ数学』という本を読んで、面白い内容があったのでここで紹介したい。
本の中身としては、数学者である筆者(「渋滞学」が専門)が数学が日常生活や、特に渋滞を考える場面でどのように役立つのかについて、高校1年生への授業という形式で書かれている。その中で、特に印象に残ったのが「無駄について」という部分だ。
「無駄」って、よく言ったり聞いたりすると思うけれど、実はこの定義が難しい。無駄の反対語はなんだと思う?
(中略)
そして、「世の中無駄だらけ」と言う人もいれば、「この世に無駄なものはひとつもない」と言う人もいる。そういう争いがおこるのは、無駄の定義がはっきりしていないからです。
この「無駄か無駄じゃないか」で意見が分かれることは、誰しも経験したことはあるのではないだろうか。それが起こる原因について、著者は「それは無駄の定義がはっきりしていないからだ」という。
しばらく考えているうちに、あることが無駄かどうかは、「目的」と「期間」を決めることで判定すればよい、ということが分かりました。
(中略)
つまり、「いつまでに役立つのか」、という期間を設定しないと、無駄かどうかは決められないのです。世の中無駄だらけ、と言う人はこの期間設定が短く、逆に世の中無駄なものなんて何もない、と言う人は期間設定が長いのです。
そう、あることが無駄かどうかは、役立てたい「目的」と「期間」によって決まる。
特に、ここでは、「期間」が重要。あることが「明日までに役立つか?」と言われると、ほとんどのことが役立たない=無駄と判定され、一方で、「一生のうちで役立つか?」となれば、役立つかもしれない=無駄ではないと判定されてしまう。
前提としての「期間」が合っていないといつまでたっても議論は平行線だ。「無駄」か「無駄じゃない」かを議論する前に、まずは相手と自分の間に、こう役立てたいという「目的」と、ここまでに役立てたいという「期間」でズレがないか、チェックしてみるといいと思う。
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