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【要約】なぜ働いていると本が読めなくなるのか
✅なぜ働いていると本が読めなくなるのか:三宅香帆の考察
「時間が全然ない」「最近忙しくて、本を読む時間が減ってしまった」と感じたことはありませんか?
三宅香帆さんの著書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、私たちが社会人になると徐々に読書から遠ざかってしまう理由を丁寧に解き明かしてくれます。
本書では、単に時間がないだけでなく、働くことに伴う社会構造や文化的な背景が、私たちの読書習慣を奪っていることが明らかにされています。
本書は読書についてピックアップしていますが、
読書以外の趣味にも当てはまることです。
この記事では、三宅さんの主張をもとに、働きながら読書や趣味を楽しめなくなる原因を3つの理由に分けてご紹介します。
さらに、どうすれば日々の生活に読書や趣味を取り入れられるのかについても解説していきます。
こんな人におすすめ!
仕事に追われて趣味や読書の時間が取れないと感じている方
忙しい日々の中で心の余裕を持ちたいと思っている方
働き方を見直し、充実した生活を送りたいと考えている方
読書を再び楽しみたいと感じている方
本書は、働くことに追われている現代人にとって、新しい視点を与えてくれる一冊です。「仕事が忙しいから仕方がない」と感じていた方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容になっています。
本書の魅力
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の魅力は、単なる自己啓発書とは異なり、私たちの働き方やライフスタイルを客観的に見つめ直す視点を提供してくれるところです。
三宅さん自身の体験や社会的な背景に基づく分析が非常にリアルで共感しやすく、「そうだったのか!」と気づかされることが多いでしょう。
また、働きながらでも読書や趣味を楽しむための実践的なアドバイスも豊富に盛り込まれているので、すぐに実生活に活かせる内容が満載です。
本書の要約
これから『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の内容を詳しくまとめていきます。
三宅香帆さんが提案する、働きながらでも読書や趣味を楽しむヒントを知り、あなた自身の生活をより豊かにするためのアイデアを見つけてみてください!
✅時間がないから読めなくなったわけではない
多くの人は「仕事が忙しくて本を読む時間がない」と感じがちですが、実際には私たちの生活には意外と無駄な時間が潜んでいます。
例えば、通勤電車の中でスマホゲームに熱中したり、家に帰ってからYouTubeをダラダラと見てしまったりすることはありませんか?
また、SNSを何度もチェックしているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまった経験がある方も多いでしょう。
これらの時間をすべて合計すると、実は1日にかなりの時間を費やしていることに気づくはずです。つまり、「時間がない」というよりも、限られた時間をどのように使っているかが問題なのです。
忙しい日々の中でもスマホやゲームに夢中になる時間があるのであれば、その一部を読書に充てることで、本を読む習慣を取り戻すことは十分に可能です。
なぜ「時間がない」と感じるのか
もう一つ重要なポイントは、現代社会では、仕事や生活に追われていると感じることで、自分には自由な時間がないと思い込んでしまうことです。
仕事や家事、育児などの「やらなければならないこと」が頭を占めてしまい、結果的に余暇時間の存在に気づかなくなってしまうのです。
そのため、本を読む時間を確保するという発想自体が浮かばなくなっている場合も多いでしょう。
意識的に時間を作ることが大切
時間は待っていても作られるものではありません。
スマホを手に取る前に「少しだけ本を読もう」と意識するだけでも、本に触れる時間は確保できます。また、読書をする時間をスケジュールに組み込むことで、「時間がない」という感覚を少しずつ解消できます。
このように、時間の使い方を見直し、本を読むことを日常生活に取り入れることが重要です。三宅さんの言う「時間がないから本が読めなくなったわけではない」という指摘は、私たちの時間の使い方を改めて考えるきっかけを与えてくれます。
✅働くと本が読めなくなる3つの理由
三宅さんは、働き始めると本を読めなくなる主な理由を次の3つに分けて説明しています。
1. 仕事に全身全霊で取り組むことを美化しすぎているから
現代社会では、仕事を最優先にすることが当たり前のように考えられています。
例えば、上司から突然の仕事を頼まれたら、たとえプライベートな予定があっても仕事を優先するのが普通とされています。また、徹夜してでも仕事を仕上げる姿や、子育てしながら家事をこなす母親の努力は、「すごい」「立派だ」という言葉で称賛されることが多いです。
こうした「仕事に全力で取り組むことが素晴らしい」という価値観が、日本の社会には深く根付いています。
全身全霊で働くことの弊害
しかし、仕事に全身全霊で取り組むことを続けていると、自分自身の時間やエネルギーがどんどん奪われていきます。
結果として、趣味や読書といった自分の好きなことに時間を使う余裕がなくなってしまいます。
たとえば、忙しい毎日の中で、帰宅後は疲れてしまってテレビやスマホを眺めるだけで精一杯になり、本を読む気力が湧かなくなるという状況に陥ってしまうのです。
自分を犠牲にする働き方がかっこいいと思われがち
さらに、日本では「自分を犠牲にして働くことがかっこいい」という風潮があります。会社のために残業を繰り返し、休む間もなく働く姿が評価されがちです。
そのため、「他のことをする余裕なんてない」という状況を自ら作り出し、あたかもそれが正しい生き方のように感じてしまいます。
結果として、趣味や読書といった仕事以外の活動に価値を見出すことが難しくなってしまうのです。
仕事とプライベートのバランスを見直すことが大切
全身全霊で仕事に取り組むことは確かに素晴らしいことですが、それだけに時間を費やすと心身ともに疲弊し、最終的には効率も悪くなります。
自分の趣味や読書に時間を割くことで、心のゆとりを持ち、結果的に仕事でもより良いパフォーマンスが発揮できるようになります。働くことばかりに価値を見出すのではなく、自分自身の時間や活動も大切にすることが、豊かな人生を送るために必要です。
このように、仕事に全身全霊で取り組むことを美化しすぎる文化が、私たちから読書の時間や他の趣味を奪っていることに気づくことが大切です。
2. 本は長く、自分が望んでいない情報が多いから
現代では、私たちが求める情報を素早く手に入れることができる時代です。
SNSやインターネットでは、検索一つで自分が知りたい情報や関心のある話題に簡単にアクセスできます。また、ニュースやブログ、動画も短くまとまっているため、効率的に情報を得ることができます。
しかし、本は1冊の中に多くの情報が詰め込まれていて、その中には自分にとってあまり興味がない内容や役に立たない部分も含まれていることが多いです。
ノイズの存在が本を遠ざける
三宅さんは、こうした「自分が望んでいない情報」をノイズと表現しています。
本は、著者が伝えたいことを丁寧に説明するために多くの背景や例が盛り込まれていることが多く、その部分を読むことに対して「時間がかかる」「コスパが悪い」と感じてしまう人も少なくありません。
特に忙しい社会人にとって、ノイズが多い本をじっくりと読むことは贅沢に思えてしまうこともあります。
なぜビジネス書や自己啓発書が人気なのか
一方で、ビジネス書や自己啓発書は「要点がわかりやすく書かれている」「すぐに役立つ情報が手に入る」ため、多くの人が選びやすい傾向にあります。
これらの本は、自分の知りたいことや答えが明確に書かれているため、ノイズが少なく、読者が情報をスムーズに吸収できるのです。
だからこそ、時間を効率的に使いたいと考える現代人には、このような本が人気となっているのです。
本の魅力は「ノイズ」の中にある
しかし、三宅さんはこうした「ノイズ」の中にも本を読むことの魅力があると指摘しています。
自分が望んでいなかった情報や、役に立たないと感じる部分にも新しい発見や視点が隠されていることがあります。
例えば、小説を読むことで普段の生活では気づかない感情や価値観に触れることができたり、歴史書を読むことで今まで知らなかった世界を知ることができたりします。
3. 働いても生活が楽にならないから
現代社会では、どれだけ一生懸命働いても生活がなかなか楽にならないと感じる人が増えています。
給料が上がらない一方で、家賃や食費、光熱費などの生活費が上昇しているため、毎月の支出が収入を圧迫するケースが多いです。
特に家族を養っている方や、一人暮らしの方にとっては、少しの出費が大きな負担に感じられることもあります。
経済的な不安が読書を遠ざける
お金に余裕がないと、「今月は生活費をどうやりくりしよう」といった不安が常に頭をよぎり、心に余裕を持つことが難しくなります。
その結果、趣味や読書といった「自分のための時間」に時間やお金を使うことが贅沢に感じられてしまいがちです。
本を1冊買うお金や、ゆっくり読書をする時間すらも、「もったいない」と思ってしまうことがあるでしょう。
時間的な余裕のなさ
また、経済的な余裕がないと、仕事を掛け持ちしたり、残業をこなしたりして少しでも収入を増やそうとする人も多いです。
こうした状況では、帰宅後にゆっくりと本を読む時間が取れなくなります。結果として、毎日が「仕事→帰宅→疲れて寝る」という繰り返しになり、趣味や読書が後回しになってしまうのです。
「仕事がすべて」になりがちな生活
働いても生活が楽にならない状況にいると、「仕事が自分のすべて」になってしまいがちです。何か他に楽しみや癒しを求めることができなくなり、読書や趣味の時間がどんどん失われてしまいます。
こうなると、ストレスも溜まりやすく、心の豊かさを感じる余裕もなくなってしまうのです。
✅どうすれば働きながら読書を楽しめるのか?
では、どうすれば働きながら本を読む時間を確保できるのでしょうか?
三宅さんは、次の3つの方法を提案しています。
1. 全身で働かずに、半身で仕事や趣味にコミットする
現代の社会では、全力で働くことが当たり前のように考えられがちです。
しかし、全てのエネルギーを仕事に注ぎ込んでしまうと、他の大切なことに時間を割く余裕がなくなってしまいます。「半身で働く」とは、仕事に100%の力を使うのではなく、あえて50~60%程度の力で取り組むことを指します。
これにより、残りのエネルギーを自分の趣味や家族との時間、読書などに使うことができ、よりバランスの取れた生活を送ることができます。
具体的な方法:働き方の見直し
例えば、週5日フルタイムで働くのではなく、週3日勤務で生活できるように工夫することで、余裕を持った生活を実現できます。
フリーランスやパートタイム、リモートワークといった働き方を選ぶことで、仕事とプライベートの時間を柔軟に調整することが可能です。
また、収入を増やすだけでなく、支出を見直して生活費を抑えることも、半身で働く生活を実現するための方法です。
なぜ「半身で働く」ことが重要なのか
半身で働くことにより、ストレスを軽減し、自分自身に余裕を持つことができます。
これにより、仕事以外の活動にもエネルギーを注ぐことができ、結果的に心の充実感や幸福感が高まります。
また、全力で働くことによって燃え尽きてしまうリスクを減らし、長期的に健康的な働き方を維持できるのも大きなメリットです。
全身全霊で働くことが美徳ではない
一昔前は、仕事に全身全霊で取り組むことが「かっこいい」とされてきました。
しかし、現代社会では働きすぎが原因で体調を崩したり、家族との時間が取れなくなったりする人が増えています。
だからこそ、「半身で働く」という考え方を取り入れることで、仕事だけでなく自分自身や家族の幸せにも目を向けることが大切です。
このように、全身で働かずに半身で仕事や趣味にコミットすることで、仕事以外の活動に時間を割き、より豊かな生活を送ることができるのです。
2. 頑張りすぎるのを賞賛する文化をやめる
日本では、昔から「一生懸命頑張ること」が美徳とされています。
例えば、徹夜して資料を作るサラリーマンや、家事・育児に全力で取り組む母親が「偉い」「すごい」と称賛される場面をよく目にしますよね。こうした風潮は、「頑張れば結果が出る」「努力は報われる」という考え方が根付いているからです。
しかし、このような考え方が当たり前になると、無理をすることや自分を犠牲にすることが良いことだと思い込んでしまいがちです。
頑張りすぎることの弊害
頑張りすぎることで、心身に負担がかかり、疲れやストレスが溜まってしまいます。
結果的に、燃え尽き症候群や体調不良を引き起こすことも少なくありません。また、頑張りすぎる人が増えると、「自分ももっと頑張らなければいけない」と周囲の人に無意識のプレッシャーを与えてしまうこともあります。
その結果、働きすぎやストレスによって、趣味や読書を楽しむ余裕がなくなり、心の豊かさを失ってしまうのです。
頑張らないことの価値を見直す
頑張りすぎる文化をやめるためには、「無理をしないこと」や「自分を大切にすること」の価値を見直すことが必要です。
例えば、仕事を効率的にこなして定時に帰ることや、家事を手抜きして自分の時間を作ることは決して悪いことではありません。
むしろ、無理をしないことで心に余裕が生まれ、自分や家族との時間を大切にできるようになります。
小さな一歩から始める
「頑張りすぎをやめる」と言っても、すぐに変えるのは難しいかもしれません。
まずは、自分自身や周りの人に対して「無理をしなくてもいいんだよ」と声をかけたり、頑張りすぎている人に「少し休んでみては?」と気遣うことから始めてみましょう。
こうした小さな意識の変化が、頑張りすぎを美化する文化を少しずつ変えていくきっかけになります。
このように、頑張りすぎるのを賞賛する文化をやめることで、仕事以外の活動や趣味に目を向ける余裕が生まれ、心豊かな生活を送ることができるのです。
3. 仕事以外のことにコミットできていない状況に疑問を持ち、バランスを意識する
学生時代は、勉強やアルバイトをしながらも、友人と遊んだり趣味に没頭したりする時間がありましたよね。
しかし、社会人になると、仕事の時間が圧倒的に増えるため、趣味や家族との時間がどんどん減ってしまいます。多くの人は、これを「社会人だから仕方ない」と考えてしまいがちですが、本当にそうでしょうか?
働くことだけが人生ではなく、プライベートの時間も同じくらい大切なものです。
バランスを意識するとはどういうことか
バランスを意識するとは、仕事だけに集中するのではなく、趣味や家族、友人との時間を持つことを意識することです。
例えば、週末には仕事から離れて好きなことをする時間を確保したり、平日の夜に家族とゆっくり過ごす時間を作ることが考えられます。
こうした「仕事以外の時間」を大切にすることで、心に余裕が生まれ、ストレスの軽減やリフレッシュにもつながります。
自分の時間を大切にすることの効果
仕事以外のことにコミットする時間を持つと、リフレッシュできて心身ともに健康な状態を維持できます。
例えば、趣味に没頭することで日頃のストレスが発散できたり、家族と過ごす時間が心の安らぎになったりします。
また、こうした時間があることで、仕事に戻ったときに新しいアイデアや発想が生まれ、結果的に仕事のパフォーマンスも向上するのです。
小さな一歩から始めてみる
いきなり生活のバランスを変えるのは難しいかもしれません。まずは、「毎日10分だけ読書をする」「週に1度は趣味に没頭する時間を作る」など、小さな一歩から始めてみましょう。
そうすることで、徐々にバランスの取れた生活を実現することができます。
このように、仕事だけに追われるのではなく、趣味や家族との時間も大切にすることで、人生のバランスが整い、心豊かに過ごすことができるのです。
最後に
最後に、三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、私たちが社会人になると、なぜ読書や趣味に時間を割けなくなってしまうのか、その原因を深く考察した一冊です。
「時間がない」という単純な理由ではなく、社会構造や文化的な背景が私たちの読書習慣を阻んでいることを理解することで、再び本を読む楽しさを取り戻すきっかけが見つかるでしょう。
現代の忙しい生活の中で、全身全霊で働くだけではなく、バランスを意識しながら趣味や読書を楽しむことが心の豊かさにつながります。
この本を通じて、自分自身の働き方やライフスタイルを見直し、より充実した毎日を手に入れるヒントを得られるでしょう。
ぜひ一度、三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を手に取ってみてください。
読書を通じて、新たな視点や気づきを得ることで、あなたの生活がより豊かで心地よいものになるはずです。
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