ティラノサウルスに惚れ直せ。~in南港ATC~
もし、ティラノサウルスが絶滅せずに今も生きていたら、どんな存在になっていたのでしょうか。
動物園のスターとして愛されるのか。
逆にありがたみがなくなってしまうのか。
たまに表に出てきてメディアを賑わせるGACKTさん的なポジションになるのか。
それはともかく、大阪南港ATCで開催されていた「ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~」に行ってきました。
たどり着くまでが大試練
長ーーーーーーーーーーーい!
ティラノ展に来たのに、まずはティラノじゃないやつにド肝を抜かれてしまいました。
これは、ムチのような尻尾が特徴の「ディプロドクス・カーネギィ」。
ティラノサウルスの時代「白亜紀」よりも昔、「ジュラ紀」を生きた恐竜です。
全長はおよそ30メートル。
ウサイン・ボルト選手でも端から端まで3秒近くかかります。
同じくジュラ紀より、背中から謎のトゲトゲが生えている「ステゴサウルス・ステノプス」。
背中のトゲトゲは、身体の余分な熱を放出するラジエーターのはたらきをしていた可能性があるとのこと。
熱中症の心配はないし、カッコイイし。
私もトゲトゲ欲しい。
この展覧会は、目玉であるティラノ展示の前に、恐竜の基礎知識やティラノに至るまでの歴史を学べる構成になっていました。
ひと口に「恐竜」と言っても、種類はいろいろ。
ティラノサウルスや先ほどのディプロドクスは竜盤類、ステゴサウルスは鳥盤類のなかまです。
これは、恥骨(ちこつ・・人間でいうアソコの周りにある骨)あたりで判別することができます。
恐竜の骨を見て、首とか尻尾とかトゲトゲを楽しんだ後は、近くに寄ってかつて恐竜のアソコがあったであろう場所をまじまじ観察してみましょう。
新たな発見があるかもしれませんよ。
全米が泣いたティラノ!?
吸い込まれそうな大口。
ついにティラノサウルスが現れました。
思ったよりアゴがシュっとしている。
今どきのイケメンの特徴ですね。
人気が出るのもよくわかります。
そして、こちらは日本初公開。
アメリカで見つかったティラノサウルス、通称「アイヴァン(IVAN)」です。
まるでグランドピアノみたいに美しい尻尾。
ああ、行って良かったATC。
ちなみに、頭のほうはどうなっているかと言うと・・・
このとおり。
一見すると普通ですが、ちょっとした秘密があります。
実はこの「アイヴァン」、肝心の頭骨が見つかっていないらしいのです。
そのため、写真に映っているのは「ダッフィー」という別人(別竜?)の頭。
この事実には全米と私が泣きました。
襲来。
展覧会のトリを飾るのは、株式会社ネイキッドによるプロジェクションマッピング作品(内部は撮影禁止でした)。
なんでも、スクリーンの中で動くティラノサウルスが見られるとのこと。
・・正直、最初はあんまり期待していませんでした。
だってテレビの恐竜番組では、大体ティラノサウルスってあんまり有名じゃない恐竜の能力を紹介するためのやられ役じゃないですか。
いくら一流スタジオが制作に関わったって、そんな大したこと・・
・・ありました。
まず中に入ると、自分が恐竜になったかのような演出が待っています。
地面には土や岩の映像が映し出されていて、足で踏むとそこがズドンと沈む。
壁に手を突けばボコンと穴が空く。
ものすごい力を手にした気分です。
ところが次の瞬間、“上には上がある”ことを思い知らされます。
目の前で、ティラノサウルスとトリケラトプスの激突が始まるのです。
圧倒的な重量のぶつかり合い。
巨体からは想像できない素早さで動くティラノ。
そして、圧倒的な力でトリケラトプスを破ってもなお、ティラノの戦意はおさまりません。最後は私たちの方に向かって牙を振り上げ・・・
わずか数分の映像でしたが、私はティラノサウルスにベタ惚れしました。
この迫力を全身で味わってしまった今では、もうティラノサウルスに足を向けて寝られません。
最後はかわいく
・・・なんて言ったそばから恐縮ですが、ティラノサウルスは「可愛さ」でも天下を取れる恐竜です。
特に、前脚。
とっても小さいので、まるで手のようにも見えます。
寝た状態から起き上がるときに、この手を一生懸命使うそうです。想像しただけで萌えますね。
その愛嬌は、あのリラックマとコラボできるレベル。
クリアファイル映えも最高なのです。
カッコ良さでも、可愛さでも、史上最強の恐竜、ティラノサウルス。
この記事を通して、みなさんにもその魅力が伝われば嬉しいです。