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[詩]一本道

今年の夏は痛かった
物理的に

フライパンを数回振っては辞め
筋肉の収縮を数日続け
夏の大三角を数晚見上げたくらいだ

去年の夏の気温表ばかり眺めていた

それでいて納得する自分も居た
通知表のオールBを思い出す


今年の秋は夜明けより早い
鈴虫の数を意味無く数える

辞書を何遍も引き
右足を度々震わせては左に伝播し
返信を頻繁に問い合わせている

規則性に食傷気味

今日の白は明日の黒
2泊4日の旅でもしたい


創造の癒しは回転灯

倦怠感には下の1

菓子高くなれば名ばかりの浄水を嚥下

雨漏りにタライを置けば講師驚嘆の調べ
情緒がボリュームを上げ下げする
世間に求められるは英と和の水と油

冬に3本指は要らない
2本折り畳んで視野を欠けさせて笑む

吐き気も知ったことか
時間の付き添いが必要なだけ

指紋の間で滑ってくれ
そうすれば小銭の価値も下がる

感情行き過ぎれば烏賊にでもなれる
小さな達成感と倦怠感をタコ足配線
カナヅチだから好むのは乾燥キノコ

冬には遅い夜明けと心中して時を忘れたい
雪はチラつくだけでいい

たった一度の出生日




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