haru_manmamanma

何者でもありませんが詩を主にアップします。自慰的で痛々しくありながらも、深い叫びのよう…

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何者でもありませんが詩を主にアップします。自慰的で痛々しくありながらも、深い叫びのような言葉を探しています。TBH、Nirvanaが好きです。無風よりも酷評を望みます。読んでいただけたら幸いです。

最近の記事

[詩]拝啓 ムービー

映画みたいにならなくても 変わらないと俺は言う 名ばかりのマンションのリビングで 昼間からノートパソコンに齧り付いていた 夜中かけて  勇気  としか打てなかった事を正当化するように あの人の3時間を啓示として弾んだ赤ら眼 季節は夏 サウンドに映える流雲と同期しているのは ただ座すだけの無音を保ち脈打つ屍 目的はどうであれネクタイは皺まみれ 笑っていたと思う 何者でもない自分に向けた嘲笑か あなたから向けられた慈しむ笑みの替わりか 叫びが逆転の一手にならなくても 救われた愛

    • [詩]越えて

      炭酸のような跳音が戸外から聴こえる 諦めなさいと言われた眠れぬは当然朝に迎う 白いラムネを切り崩して2.5mgほど含む そう悪くはない 痛い所も今は無い 浮かぶ記憶も柔らかい 強制されずに時を舌の上で転がせば良いだけ 蛍火のような暖色が屋内を露わにしていく 辞めなさいと言われた吸引は不規則に漂う うす茶色の宿木を均等に63kgの圧で押す ただただ緩い波 従兄弟ほどに近い秋 沈みゆく享受可能な悲々 肯定された時を凪纏う脳内で詠めば良いだけ 跳音は風伝いで上空を去って

      • [詩]連綿

        前車が左に避けた 猫が轢かれていた 直視出来なかった 昨日を思い出した 英字の薄布で肌を覆っている 鈴虫は鳴きながら生きている 探す気力は当たり前に枯れる 曇天の意に反して正気が漲る ケーブルを挿す 入力しては消す 感情を捻り出す タイトルを意識し始めると近づく結末の様 もう時期見るであろうほうれん草と卵の殻 今日の糧を火に掛けるのが私の役目だから

        • [詩]再構築

          秋風が泥の眠気を覚ます 望む所に置いてある擬似的ロウと 望まなくとも辿り着いた夜の休屋 虫の気配だけが患部を癒す 明日の所在を不確かに 明日の強制を不明瞭に 出来上がっていく綴り字を見つむ  夜の下がり 世の形 余の境 秋風が満天の星空を想起させる 探そうにも探せない配置図と 探せばそこかしこに漂う夜の香り 無地の世界だけが感情に宿る 明日への排煙を肯定しながら 明日への採算を目視しながら 未完のままの生き様を推し量る 夜の盛り 世の瓦解 余の長居 カーテンが僅か

        [詩]拝啓 ムービー

          【詩】 寝そべりながら

          終わりは無いと思っていた 終わらせようと思う今夜まで 最後は 産声で ・・・ ライターの音はいつからか振動に変わった 10数年歩いた道の陰陽を振り返ると 叶わなかった理由が分かった 新しい自分になる為の一歩が 辞めたいと思う呪縛めいた文字そのもので 嫉妬や蔑みは己の写し鏡 綺麗な空をありのままに誰かに 届けていればと気づく枯れた字 東の方で 或いは北の城で 幾輪も咲き散る季節の象徴を 嘲笑など皆無な想像のままに 滑らかさと華やかさを築く形 それこそが真実の情となり

          【詩】 寝そべりながら

          成り立ち

          人のことを思うと 人が居ない所に向かいたくなる 風のことを思うと 風が世界に触れる音に耳を傾けている 人のことを思うと 人が嘆く様を考えたくなる 水のことを思うと 水が喉元から体の全てに馴染んでいる 人のことを思うと 人が失くす時の悦に浸りたくなる 火のことを思うと 火が晒す柔い揺らめきを見つめている 人のことを思うと 人が恥じた行いと肩を組みたくなる 地のことを思うと 地が暮らしの礎であると腓骨で感じている 人のことを思うと 空のことを思うと 刹那にカーテ

          日記帳

          草原の上に座して そして静かな陽が降る 脈拍の息切れが止んで そして穏やかな日に落ち着く 事象を人に準える余力と 心を指先で感じられる猶予と 眠そうな淡い倦怠感を油性のインクで紡げる 今日よ ありがとう また違う火が起きそうな余韻が心地いい 今日よ さようなら また同じ日に届きそうな予感が心地いい

          成熟

          時間を対価にすれば 欲しいものはそれなりに手に入れられる 自由を元手にすれば 雪原の星々が寒さの憂いと決別させてくれる 次の言葉は 時間でも自由でも干渉できない これまでとこれからの意識の衝突だけが為す 石ころか輝石を探す周遊 喪失よりも受け取った数が勝る半生 月曜と木曜よりも遥かに実り多い人生

          無量へ

          三手動かすだけで私が見る六面は醜くなる だから 先を目指す事を諦めて苦しみから逃れた 一等だった記憶が余生を彩るはずもなく 批評を求めるだけ求めても ゴミ収集車のようには応えてくれなかった 現実は斜め上から降るぬるま湯のように 冷気からも熱波からも程遠く緩い それでも ポケットの中にある充分な小銭で アイス珈琲と煙草を買って朝をやり過ごす 私なりの平和は晴れ時々曇りの午後に訪れる

          伝心

          光の音に混じる耳鳴りが歩みを助ける レトルト風の単語だけは彷徨って... 圧縮と硬直が合わさり瞼は重い 魂の交差点に立つと データを持つ手が肘辺りに触れたがる 終わってもいい時 明朝の眠気を共有して生活を始めたい 流通量が少ないこの音と響きは 紅葉を例えようとする蛇足めいた日と重なる 無題を良しとすれば 伝わる 伝わらない  隔たりに指先を繋がせて欲しい

          観測地点

          満月が遡行に触れて文字となる 白鳥は既に去り 柄杓は水に沈み 弓矢は空に散る   針が進み念を生む 空は偉大だ 血の時代が幾度訪れようとも ただ指し示し続けた未来が 人の汚れた過去を清算し理解だけを灯す 地球儀に映らない希求の星々 叡智が齎す青の地図は 血を分けた魂の道標となる絆 夜目が効くまで手を繋いだ湿った刻 あれかな あれだ 方角は 確かな北だ 結ばれる三角形 時と人と想い 外灯には無い自然の意思が私達に降る 文月から葉月へ そして貴方達へ

          〔詩〕文字列

          午前零時に喪服の裾を汚す 額が痺れて嘶くは過去の清算に惑う 水を飲み込んだ音が吐瀉音と重なる 回転体は酔い潰れた脂髪 自問と停滞前線と感傷と擬態 蛇行した白線に見るサヨナラ Eと発したG 狡猾な口角から放たれた愚鈍な考察 ノイズに掻き消された会話 最善を裁断した後の液漏れは赤茶色 殺伐と言えば枯れ木程度の景色で済む 生死が持つ花瓶に正義を エネルギーは雷鳴のような儚さ 鼻骨をへし折る縫い目が醒め爆ぜる 鉛玉に涅槃像 氷点下の月影は綿雪で描いた下絵

          〔詩〕文字列

          タイムカレンダー 8

          三組目のProt brothersのライブが始まり 「そろそろ上がって準備しますか」と俺が言い、皆立ち上がる。 「じゃあ私は中に入ってるね。客席から盛り上げるよー、楽しんでね」 「オッケー」と意気込んで皆が答える。 Prot brothersの演奏が終わり、入れ替わりで俺たちがステージに立つ。遥のイェーイと言う声が聞こえた。 スタンバイを終え「こんばんは、T-Ashです」ターくんは落ち着きながらもやや力を込めて挨拶をした。 俺は4カウントの叫びに合わ

          タイムカレンダー 8

          黄昏時の三日月を見て あなたは何て言ったっけ わたしはたしか そうだねって言わなかったっけ 月の微熱には気づけない 指先が覚えているのは 人だけが 愛する人だけが纏う日だまりの気だけ 糸が解れようとするこの時 優しい世界に浮遊するのは星 それは多分あなた 悲しい涙を記憶ごと乾かす陽 それは多分あなた そしたら わたしはなんだろう 星も陽も月も翳る常のような陰を そっと覆う裂織でありたい そうありたい 眠らない幸せが月の熱さえ下げた気がした

          Thirty_seven

          夢と語れるほどの重さはなくなった 鮮やかさを見ても 心地良さを聴いても 自身の内にある着火剤は湿気て滞って 術は贈り物用のラッピングより儚い 紙の匂いと 菊の甘さと 他者が奏でる脳内に浮かぶ羞恥の音符 逆光は一度の振動で翳る 温冷で区別される日付変更線 枯渇と飢え タカタカした音を遥かに凌ぐ弾音 液晶が宣う病原菌は顕微鏡にのみ映る 42インチの回顧に煙たさを足す 第二関節で賄う月食 造花は何時までも健気に佇む 肉体は老衰で完成する 落ちる文字列が伸長を妨

          KAZENIMO

          お久しぶりです と それで済めば良い世界に慣れてしまった 手踊りの類いを侮蔑し 浅瀬で叫ぶ上っ面の黒髪に呆れ果て 真面目な顔で宣う価値観の錯誤を嘲笑する 胸焼けでも起こしていればいい 過ちを冒した英雄に寄り添い 唾を吐きかける無政府主義の黒髪と 卓越した筆捌きと草の香りに歓喜する 再生する準備は出来ているんだろうな タールが無くとも飛ぶ 紙が燃えなくとも行く LEDが溶暗する頃に終わる世界は 三月に渡るたった二行を穿つ 初秋が齎す結露を拭い去る時間は テンカウント