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踊り子

早朝の数分で変わる時間が好きだ。

黒い闇に僅かな光が侵食してゆく
インクをこぼした半紙のようにジワリとその色は黒地に時間の経過を染め、光という色を使い様々な色に変化してゆく。

その変化は毎日違い、同じ日はない。

今日も1日がはじまる。
そのはじまりの儀式を僕は今、目の前で見ている。

暗い時間は長くあって欲しい。
その方が黒地に引かれた線は美しく
遊動的だ。
ステージで踊る 踊り子を追うように僕の視線は落ち着かない。

本日の作品は太陽が姿を現すところで終了。
時間は限られている。

エネルギーをもらった。
これで僕も踊り子のように今日1日を躍動できる。

夜は人を慈しみ
朝は自分を励ます

静かな朝
だれも通らない時間
目覚めの朝陽

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