コロナ禍の今こそ、呼吸が大切。5分でできる自宅セルフケアの秘訣を伝授。
1.コロナ禍における身体の状態
今世の中全体はマスクをして深い息はおろか、息を潜めるような生活を強いられています。清々しさとは正反対の息苦しさの中にどっぷり浸かっている人が大半ではないでしょうか?
では、実際にどんな息苦しさを体験しているか?運動療法士として、コロナ禍で様々な方々の身体と向き合い見えてきたことをここではお伝えしたいと思います。
◯マスクのゴムによる頭蓋骨周辺の萎縮→後頭部、首周辺の強張り
◯不安感、ストレスからの神経的緊張→自律神経の乱れ
◯マスクにより口や顎を動かさなくなったことや会話をしなくなったことよる→口腔機能の低下
◯リモートワークが増えたことや目の過度な使い過ぎ→頸部の緊張や同じ姿勢による骨盤周辺や胸部の緊張
◯人と会えない、話せないなどストレス→メンタルストレス
2.コロナ禍の生活全てが呼吸力低下に繋る現状
何より上記全て呼吸力の低下につながっており、感染症を予防しながら自身の身体は免疫力落ちまくりの状況なのです。これこそが健康二次災害、大変な問題ではないかと考えています。
呼吸力が低いということは、呼吸が浅い。深く呼吸ができていなければ呼吸のメインの筋肉であり体幹の中枢となる横隔膜を使う呼吸から、首肩の補助筋を使う呼吸になってしまいます。1日約二万回行う呼吸、首肩の筋肉をそれだけ動かしているとしたら身体はどうなる?
肩こり、首こりの慢性症状を訴える方が増大。体幹が上手く機能せず、腹圧が入りにくくなる。それにより腰痛や膝痛などあらゆる不定愁訴が増大。整形外科、整骨院やマッサージへ駆け込む方が増えているというのが今の現状ではないでしょうか。
では、どんなことをしたら良いのか?
3.自宅でできる簡単セルフケア
1、家の窓を開けて、胸を広げて外の空気を思いっきり吸って思いっきり吐いてみよう
例え都会でも、家の中とはまた異なる新鮮な空気が自然と深く入っていくのが気持ちいいです。身体が自然と呼吸したくなる感覚を味わってみましょう。
2、耳の周りを後ろに軽く引っ張り後頭部の緊張を和らげながら深く吐く。
逆に前に引っ張ると呼吸しづらくなります。(マスクを耳から前にかけていることで身体の前面が萎縮していることがわかるはずです)
3、口をパクパク動かして顎を動かし、舌を口の中で回して動かそう。
マスクで口を動かさなくなっています。顎を動かすことで喉も開かれて舌も解れてきます。
4、背中を丸めてしゃがんで深く吐いて吐ききったら息を吸う
思いっきり吐く時には肋骨が内側に閉まって背中が広がります。しゃがむ時に自然とその形ができてきます。また、しゃがむという行為により、骨盤位置にかかるストレスも軽減できます。また、しゃがむ行為は現代人がやらなくなってしまっている動作。この二つを合わせて行うことで身体のホームポジションが定まりやすくなります。
5、立って思い切り背伸びをしたり横に伸びたりしてみよう。胸を大きく広げることもできたらプラスして。
座っていることが多いと、胸や脇の下の肋骨が硬くなります。足裏から伸びる感覚を大切にしてみましょう。地に足をつけるという感覚を味わってみてください。
これだけ数回ずつ行うだけでも身体はずいぶんかわります。オンラインエクササイズなども良いと思います。いきなり動いても身体の準備=呼吸力が伴っていなければ、エラーワークとなり効果半減です。
4.まずはいつでも、どこでも、簡単にできることから
運動、行動、仕事、など全ての動きの前に自分の状態=呼吸力を高めることが大切だと私は思って常々指導しています。
そして、できればお日様を浴びて屋外に出ていきましょう!
大自然でマスクを外して身体を動かし、思い切り呼吸する
これがベストですが、今はなかなか難しいのでまずは自宅周辺で人気のいない時間や場所を見つけて時折マスクを外してみる。
または、ネットから壮大な自然の風景を探してみてください。
そして、そこにあたかもいるようにその風景を見ながらぼーっとしてみましょう。視覚から脳の働きが変化して呼吸や身体の感覚が変わりますよ。
次回はその感覚を変える新たな試みについてご紹介したいと思います。
まずは日々できることから、是非試してみてください!