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発達支援センターの家族支援
発達支援センターは、
様々な障害のあるお子さんの支援をする施設ですが、
その子育ての難しさから、
〈療育教室〉と言われるような、
保護者を対象に、
子育ての指導をしているところが多いです。
やり方は施設により様々だと思いますが、
私が働いていたところは、
その教室が行われる部屋に保護者の方を集め、
ベテラン相談支援員や、
OT(作業療法士)や
PT(理学療法士)
児童精神科医、
看護師などが講師となり、
行われていました。
中には、
とても意識の高い保護者の方も居て、
医学書を読んでいたりして、
講師もたじたじということもありましたが、(;^_^A
ほとんどの保護者の方は、
勉強になったり参考にして頂いたりという事だったと思います。
でも、
保護者さんの中にはその『療育教室』を受けることが、
辛くて仕方ないという方も居ました。
なぜ私がそれがわかったかというと、
そのセンターの送迎バスの添乗員をしていて、
その中で保護者さんの本音に触れることが出来たからです。
送迎バスなので、
担任ではなく、違うクラスの保護者さんと雑談をすることが多く、
ある意味利害関係がないので、
(当時私は右も左もわからないといった感じの支援者でしたので、よけいに話しやすかったのかも、、)
いろんな話をさせていただきました。
その中で、子育てのしんどさや辛さ、
身内のご家族の理解のなさや、
世間の差別的な扱いなどのお話をされていました。
私自身は、全く力もなく、お話を聞いてもどうすることも出来ませんでした。
でも、
私に本音をぶつけることで、スッキリされたように見えました。
送迎バスでしか会わないのに、
とても親しくして頂いて、
バスの間のみですが、お子さんとも仲良くなり、
お手紙を貰ったり、連絡先を渡されたりしました。
そんな保護者さんの中に、
双子のお子さんを育てられている方が居ました。
(双子の場合は特に双子の方の子育て教室が特別にあったりします。)
その保護者の方が言うには、
「療育教室で言われていることはわかります。わかるのですが、出来ないんです、、」って話されました。
当時の私は、センターに入りたてで、
そのお子さんの背景やご家族の環境などもわからず、
具体的には何のアドバイスも出来ませんでした。
何も返せず申し訳ないなと思いながら出た言葉が、
「僕は双子のお子さんを育てられているだけで、お母さんを尊敬します」
ということでした。
それを聞いた保護者の方は、
そんなことをいう支援者が居るのかという表情でしたが、
救われたようにとても嬉しそうにもされていました。
発達支援センターの役割は、
育てにくいお子さんの支援であり、
そのご家族の気持ちにまず寄り添い、
今の環境や保護者さんのお気持ちから、
無理なく何が出来るのかを共に考えることで、
お子さんへの関わり方が間違っているからと、
単に上から目線で教育的指導をするという事では決してないと思います。
保護者さんの辛さや想いにまず受容と共感をして、
そこから始まるのだと思います。