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繊細さん(HSP)だった私が、35年という月日を経て非繊細さんっぽくなれた理由。

 あなたは、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)という言葉をご存じですか?直訳すると、「とっても敏感な人」という意味です。武田友紀さんという方が書かれている本では、「繊細さん」という名称になっていますね。(以下、HSP=繊細さんと記載)

 人類の5人に1人が繊細さんだそうで、繊細さんの持つ特徴は、脳のメカニズムによって決まっています。性格の問題とかではないそうです。

 武田さんの本では、繊細さんではない人は「非繊細さん」という表現がされています。5人中4人がこの方々ですね。あなたは、どちらのタイプでしょうか。


自分はどちらなのか調べてみよう

 心療内科等の医療機関であれば、しっかり診断していただけると思います。が、そこまではしたくないけど知りたいという方のために、私も試したサイトを添付しておきます。結構長い診断テストで、後半になると「まだあるの?」と疲れてきます。が、ぜひ頑張ってやってみてください。

 ちなみに、私は「中度の繊細さん」らしいです・・・が、今は大分変ったので!!その辺について、後ほど書いていきたいと思います。


武田友紀さん

 お名前を「たけだ・ゆき」さんと読みます。私は最初「たけだ・ともき」さんと読んだので、男性とばかり思っていましたが女性でした。(武田さん、ごめんなさい。)

 武田さんはHSPの専門カウンセラーです。そして、ご自身もHSPであるとおっしゃっています。苦しい経験が、今のカウンセラーという職業に結びついたのですね。

 著書「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる  「繊細さん」の本(税込み1222円)を出版されています。繊細さんについて、とても詳しく書かれているばかりでなく、大変読みやすいです。生きづらさを感じていらっしゃる方もそうでない方も、ぜひご購入されてみてください。

 ちなみに、武田さんのHPは以下になります。コラムなども載っていますので、ぜひお読みいただければと思います。


繊細さんの特徴

 繊細さんの特徴は、大きく3つ挙げられます。

1.人といると疲れてしまう。

2.人の雑さが気になってしまう。

3.機嫌悪い人がいると苦しくなる。

 あなたがあてはまる項目は、いくつありましたか?ちなみに、以前の私は全てあてはまりました。他者に気を使いすぎて、毎日毎日疲れている人でした。今はだいぶ楽になりましたけど。


自分に許可を出しましょう

 繊細さんは、結構無理をしています。本人が気づいていないのですから、本当に辛いと思います。かく言う私も、そうだったので痛いほどわかるのです(もちろん、今も苦しんでいる部分もあります)が、苦しみながら&気を使いながらの人生なんて、面白くないじゃないですか!?だから、自分にたくさん許可を与えて、自分を自由にしてあげましょうよ!

 だってね、非繊細さんは、繊細さんが悩んでいることで悩むことがないんですよ。つまり、同じイベントにおいて、私達よりもその場を楽しんでいると思うんです。脳のメカニズムのせいでその場を楽しめないなんて、不公平だと思いませんか?皆、人生を楽しむ権利は持っていますから。楽しみましょうよ!


許可って何?

 8個の許可を与えることで、生きづらさを感じなくなれると思います。また、人生が何倍も楽しくなりますよ。

1.断っていいよ

 繊細さんは、人が良すぎる傾向にあります。それは、脳が勝手にしてしまっているので仕方がないことなのですが。頼まれたことは、自分のことを後回しにしてでも引き受けてしまうし、それも中途半端ではなくきちんとした形にしてしまいますよね。断ったら、「嫌な奴」って思われないかな~と、人間関係について心配になりますよね。

 かつての私もそうでした。すっごく忙しくて、自分のことでいっぱいいっぱいなのに、「これ、お願いできるかな?」と言われると「うん、いいよ。」と言って引き受けてしまう。結果、やることだらけで睡眠時間を削らないと終わらない。そして、翌日には睡眠不足で「はい、これ。」と渡す。相手はぐっすり眠っているでしょうに・・・我ながら、健気すぎる。

 でも、いいんです。できないときは、「ごめん、できない。」とはっきり断っていいんです。頼みごとをする人は、あなたが断った場合、他の人を探しますから。大丈夫。意外と、断られたことを根に持ったりしません。私達が心配しすぎているだけということに、気づきましょう。

2.嫌っていいよ

 私、これって脳のメカニズムではないと思っているんですけど。親からの教育が強かったんじゃないかな?と。私は、幼少期に、「皆と仲良くしなさい」とか「あなたが我慢しなさい」とか言われることが多くて、どんなに腹の立つことがあっても、相手を嫌ったらダメだと思い込んでいたんですよね。「人を嫌う私はダメな子」みたいな感情があったんです。自己肯定感の問題かもしれませんが・・・あ、もしかして、皆さんも自己肯定感が低かったりするのかな?(コメントで教えていただけると嬉しいです。)

 話を戻すと、人を嫌うことって悪いことではないんですよ。実は、生物学的に「自己防衛本能」が働いている場合が多いんですって。第一印象で、特に出会って3秒で印象は決まると言われているそうなのですが、それって、「この人は自分に危害を加える人かな?」ということを3秒で見極めているのだそうです。だから、「この人ちょっと嫌だな」と思ったら、嫌っていい。距離を置いていいんです。自分を守ってあげましょう。いい人を装っていると、後で自分が痛い目を見ることになりますよ。

3.確認していいよ

 相手に質問することに、抵抗を感じている人が多いのではないでしょうか。例えば、ちょっと機嫌が悪そうな友達がいて、「どうしたの?」と聞ける人は何人くらいいるでしょう。私は聞けませんでした。今は、結構聞けるようになりましたけど。「なんか機嫌悪いんじゃない?」って聞くことで、原因がはっきりわかれば、モヤモヤすることがなくなります。

 あなたはきっと、「もしかして、私が原因作ったんじゃ・・・」って不安に思って、近寄れなくなるのではないでしょうか。私がそうだったので、よくわかります。でもね、いいんですよ。自分が原因だったとしても。それが分かれば、自分が謝るチャンスも生まれるということだし、その友達とも仲直りできるということだし。モヤモヤして怯えているよりも、ずーっとましです。だから、思い切って確認してみましょう。

4.助けなくていいよ

 これって、かなり無理難題を押し付けられている気がしませんか?私は本当にこれが難しかったです。だって、見るからに困っていると思われる人に手を貸さないんですよ。「なんで助けてくれないんだよ!」って怒られるかもしれないとか、嫌われるかもしれないとか、そんなことを思ってしまってとても苦しかったです。

 でも、私達の「助ける」は間違った方法なんですって。あなたも、自分の行いを振り返ってみてください。先回りしてやってあげてしまうこと、多くないですか?頼まれてもいないのに、自分から「手伝おうか?」って言っていませんか?

 私がまさしくこれでした。なぜなら、ここにも幼少期からの教えが関係してくるのですが「気を利かせなさい」と言われて育ったんです。つまり、「言われなくても、その人が何を考えているかを察知して動きなさい」と言われてきたんです。

 でも、これが大きな間違いで、自分を苦しめる原因になっていたんですね。何がいけないの?と思われる方もいらっしゃると思います。では、質問しますね。あなたは、その人に「手伝って」と言われましたか?

 この「手伝って」が有るか無いかが大きな違いで、有る場合は大いにお手伝いして大丈夫なんですって。だけど、言われて無い場合は、とりあえず見守ることが大切なんですって。見守って、見守って、見守って、もうその人が限界になって「手伝って」と言ったときに、初めて手伝うんですって。

 必要としていることを提供する=助けるだと分かった時、私は自由になった気がしました。

 ちなみに「気を利かせる」っていうのは、今になって思えば、手伝うことではなく、そのことについて「プラスα」を提供するということですね。

5.頼っていいよ

 これも幼少期からの教育が影響している気がするのですが、「自分でやりなさい」ってよく言われました。できないからお願いしていたと思うのですが、甘えていると思われていたのでしょうね。だから、人に頼ることをしなくなりました。

 また、人目を気にするところも影響していると思うんです。「こんなことをお願いしたら、なんて思われるかな?」とか「こんなことも自分でできないのかとか思われるんじゃないかな?」とか。そんなことばかり考えて、頼ることができなかったと思うんです。

 でも、意外と些細なことでもお願いしてみると、すんなり「いいよ」と言ってもらえるんです。

 頼られると嬉しい人も、世の中には一杯いらっしゃると思うので。自分でできないことや頼った方が上手くいくことは、どんどん頼りましょう。いろいろな方々のいろいろなスキルをお借りして、より良い環境にしていきましょう。

6.逃げていいよ

 私は逃げることはいけないことと教えられてきました。頑張って乗り越えてこそ、成長できるのだと。もちろん、それもあると思います。スモールステップで、ちょっとずつ目標を達成していく場合はそれでいいと思うんです。

 でも、この場合に言っているのは、人間関係だったり環境だったりという点なんですね。嫌いな人から逃げていいし、心が病みそうな職場からも逃げていいし。自分を守ることも大切だよと言っているのです。

 無理なんてしなくていいんですよ。辛いときは、逃げましょう。それは、卑怯でも甘えでもなんでもなくて、自分を守るために必要なことなのだと思います。辛い、もう無理、そう感じたら、すぐに逃げましょう。


マイルールを作ろう

 自分を自由にするためには、自由になるための自分だけのルールを決めると良いそうですよ。

 例えば、

 友達からの連絡が気になってしまって、スマホが手放せない→22時以降は返信せずに明日に持ち越していい。電源を切っていい。

 苦手な人からの着信→3時間は無視をしていい。

 彼氏の束縛が強い→自分のしたいこと以外は断っていい。別れていい。

こんな感じでしょうか。自分が苦しくならないようにマイルールを作って、自分を守ってあげましょう。そして、自由を手に入れましょう。

 

非繊細さんが教えてくれること

 私が脱「繊細さん」できた(まだ不完全かもしれません)理由は、夫が「非繊細さん」で更に「超ウルトラスーパーポジティブ」だったことに起因すると思います。

 私がちょっとしたことで悩み、心を痛め、ネガティブになった時、必ず言われた言葉がありました。それは、「それは、あなたじゃなくちゃダメなこと?」と。

 私が何でもかんでも一人で抱え込んで、一人でいっぱいいっぱいになって、一人で辛い思いをしていたから言われた言葉なのですが。

 そうなんですよ。「私じゃないとダメなこと」と「私でなくても大丈夫なこと」があるんですよね。

 この点を意識するようになって、ちょっとずつ変わったと思います。例えば、育児。一人目の時は本当に人に頼ることができなくて、ノイローゼにもなりました。だけど、夫に言われて気づいたんですよね。「おっぱいを与えることは私にしかできない」けれど、「お風呂に入れることは夫でもできる」とか、「ママだっこと言われたら、私が抱っこする」けれど「お外に行きたいと言われたら、夫でも連れていける」とか。


「超ウルトラスーパーポジティブさん」を味方にする

 他にもいろいろな言葉をいただきました。「あなたはできる人なんだよ、凄い人なんだよ」とか「自分を信じなくて誰が信じてくれるの?」とか「オレをもっと頼ってよ」とか・・・挙げればきりがないのですが、つまり、夫が言ってくれていた言葉は「自信を持って、やりたいことだけやりなさい。できないことは人に任せなさい。」ということでした。

 私の両親とは全く違う育て方で、私を育ててくれました(笑)。お陰で、私も子どもに同じような辛い思いをさせずに済んでいます。繊細さんは脳のメカニズムだから、子育てとは関係が無いのかもしれません。でも、もしかしたら非繊細さんの中にも、育てられ方で繊細さんになっている方もいらっしゃるかもしれないと思っていて。

 私は専門家ではないので何とも言えませんが、繊細さんはネガティブな方が多いと思います。だから、そこから引き上げてくれるような人、プラスな言葉のシャワーを浴びせてくれるような人が側にいてくれたら心強いなと。

 人は共感を得られると安心します。が、私は同調してくれる人は不要だと思っていて。あなたのネガティブな言葉をしっかり聞いてくれるけれど、「私もまったく同じで、そう思う!」とか「そうそうそうそう!」とか言わない人。理解は示してくれるけれど、同じ土俵には立たない人が必要だと思っています。

 私は幸運なことに、夫が超ウルトラスーパーポジティブさんでした。本当に救われました。今は、夫をしのぐ勢いで、私がポジティブになってきています(笑)。

 どうか、あなたも周囲を見渡してみてください。そして、自分を引き上げてくれる人、心地良いなと思える人と見つけて関わってください。そうすることで、必ず良い方向へ進み始めます。好きと思える人と繋がりましょう。嫌な人とは縁を切りましょう。自由になりましょう。

 少なくとも、人類の20%の人々が、あなたを理解してくれています。大丈夫。あなたは、一人じゃない。

もしもあなたの琴線に触れることがあれば、ぜひサポートをお願いいたします(*^^*)将来の夢への資金として、大切に使わせていただきます。