大人むず〜!
あたしのすきなものって、もしかしたら大人になったらいらんもんなんかもしれん。アイドルも、お笑いも、服も、SNSも、アニメも別にすきじゃなくても生きていけるもの。
大人になったら、ボーナスでマルジェラの財布や鞄を買ったり、ロエベの財布や鞄を買ったり、私服はMHLで固めたり、時々海外旅行に行ったり、おいしいランチを恋人の愛しいエピソードを交えながら頂いたり、そんなことをしながら暮らす。アイドルはいつの間にか必要じゃなくなって、お笑いは昔新喜劇すきやったなと思いながら流し観て、服はすきかもしれんけど、でっかいパーカーをダボダボのズボンに合わせるなんて大学生までで、SNSは有名人のインスタを時々見るくらいで、アニメなんて鬼滅の刃ってやつ流行ってるんやなとアマゾンプライムで広告を見る程度。と、なんとなく当たり前にそうなると思ってた。
急に自分のお兄ちゃんの話をするけど、あたしのお兄ちゃんはあたしみたいにすきなものがない。趣味がない。なさそう。いや、知らんだけかも。でも昔はサッカーやってたり、大学の頃はヴィヴィアンのでっかいやばいピアスつけてたり、服屋でバイトしたり、バンプだのなんだのと、邦楽を聞いてたりしてたっぽいけど、大人になった今、お兄ちゃんになんかあげるってなっても思いつかない。捻ったもんより無難に無印の靴下3足とかあげた方が喜びそうな気がする。しらんだけであるんかもしれんけど、そのエッセンスが1ミリも感じない。突然4万円するアウターを着てて驚いた。ボーナスで買ったらしい。そんでこの前結婚した。
しらんまに、あたしが想像してた大人になっている。やっぱそうなんよ。大人になったら、どんどん削ぎ落としていくんかもしれん。削って、軽くして、後からついてくる嫁や子供のために容量を空けるんかもしれん。しらんひとのためにお金を払うより、自分に使いたいし、自分の子や孫に残したいと思うのかもしれない。
そうやなあ。でもあたしはいまだにアイドルに光と正しさを求めてしまってるし、お笑いみてヘラヘラ元気になりたいし、気に入った服着て機嫌良く外を歩きたいし、SNSで丁寧な暮らしに憧れながら物と色が多いまとまらん自分の部屋で適当に生きたいし、アニメの変なランダムグッズをいらんなと思いながら買って、開けてからやっぱりいらんかったなと思いたい。
そういう自分のすきを理解しながら、たのしく生きたい。すきなひととすきなこと、すきなものについて一生喋って笑ってたい。そう思ってしまうあたしって、もしかして、ピーターパン症候群ってやつ…なんかな、へへっ…(鼻の下を人差し指で擦る仕草をしながら)とか考えながらこんな文章を書いていたい。いらんもんだらけで、嫁や夫や子や孫、他人が入る隙間を作る暇なんてないかも。
いやでもこれは言い訳なのかもしれないです。変なやつやな、変わってるなと未だに言われるあたしの、まともに社会で生きれないあたしの、長い長い言い訳なのかもしれないです。
全然、正直、なれるもんなら大人になりたいですけどね。そんな25歳。
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