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Photo by
mioarty
夢 〜さよしぐれ〜
ーーー雨。
畳の上に布団を敷いて母がいつものように眠っている。
私は母の布団に足を突っ込んで、襖にもたれてテレビを見ている。
千夜子はどこへ行ったんだろう。
私は千夜子を探していた。
見ると、いつの間にやら玄関の三和土に奥まった所ができていて、そこに暖かそうな桜色の毛布で寝床をしつらえてもらった千夜子が丸くなって眠っていた。
あぁ、小夜がやってくるから遠慮しているのだと思った。
だが同時に、千夜子がいるので安心したのだ。
千夜子は守り猫になったのだ。
食堂の扉を開けると、小夜がさっとやってきて、母の布団の枕元で丸くなった。
どうやらそこで眠るらしい。
ちら、と私と目があった。
私は嬉しくなったのだ。
すると母が、ここで寝たら風邪をひくよと声をかけてくれた。
なんと幸せなことだろう。
なんと幸せなことだろう。
*2020.11.3pixiv初出(2020.11.28改)*
☆☆☆☆見出し画像はみんなのフォトギャラリーより、ミオ様の作品を拝借しております。ありがとうございます😊☆☆☆☆☆