セシボンといわせて(三日目)
〈三日目〉
朝。更に段ボールが屑化している。
オシッコもしてあったので片し、ケージの中に散らかる大きな屑は取り除く。
あれだけの量を排泄したのだからお腹が空いているだろうと、ちゅーるをやると、終わり辺りで爪で袋を掻き寄せる仕草をする。「 あ ! 」と思い 、すぐに缶詰を開ける 。 なんで最初から缶を切らなかったのか、自分。
直径12cmほどの植木鉢の受け皿をケージの隙間から差し込んで二段目の棚板に置く。 そこへスプーンで缶詰を掬って一匙ずつ入れていく。
すると余程空腹だったのか、セシボンが、まだ皿に入れている途中なのに二段目に降りてきてパクパクと食べ始める。缶の量の3分の1くらい食べたところでフイ、と止め (皿にはキッチリ残っている)、上段へと上がってしまう。残った缶詰の中の半分をエサの皿に入れ、ひとまず家の中へ戻る。
30~40分後、車庫へ戻ると食べてあったので、残りも全部入れておく。
自分としては本心ではセシボンのケージを食堂か、せめて玄関に置きたかった。が、母は車庫に置くと言ったし、夫はそもそも猫を飼うこと自体賛成では無かったから仕方がない。それに多少の予想はしていたものの、こんなに酷くケージや周りが汚れては難易度は高過ぎただろう。
でもこの選択はあまり良くはなかった。あくまでも人側の都合だった。日中簡単にセシボンに声を掛けられない。わざわざ車庫へ覗きに行かねばならないし、在宅中の時間の多くを車庫で過ごすのは無理な相談だった。
つまりセシボンはいつもひとりぼっちだった。
現にこの日は夜遅く帰宅するまで、ほぼほぼ放ったらかしになってしまった。
シャッターを下ろしてしまうと外も見えない環境は、セシボンからしたら心底苦痛だったろう。
2年ほど前まで猫と生活を共にしてはいた。けれど面倒をみていたわけでもない私は、 対ねこド素人すぎて、何にも分かっていなかった。
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☆☆☆☆☆見出し画像はみんなのフォトギャラリーより、にきもとと様の作品『。』を拝借しております。いつもありがとうございます😊☆☆☆☆☆