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気象 「対流圏と成層圏の気温・風速」とは「温度風の関係」である。12/18➁
第57回気象予報士一般過去問
問2
対流圏と成層圏の気温・風速
問題文
対流圏と成層圏の経度平均した7月の月平均の気温及び風速の東西成分について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
成層圏の気温は、オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量の違いから、(a)の方が高い。
南北両半球の中緯度の風速の東西成分の鉛直分布を対流圏から上部成層圏まで高度に沿ってみていくと、南北両半球ともに対流圏界面付近で西風が極大となり、下部成層圏には西風の弱い高度があって、そこから上空に向かって北半球では(b)、南半球では(c)おおむね高度が高いほど強くなっている。
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まず、この問題には、、
対流圏と成層圏の経度平均した7月の月平均の気温及び風速の東西成分
こう書いてある。
どういうことか頭に描く。
対流圏⇒(地上~15km)と成層圏(15~50km)の、
経度平均⇒(地球を赤道と平行に横割り)
7月の月平均⇒(夏)
で、
気温と、
風速、東か西か?
が問題となっている。
一つずつ問題を読むと、、
成層圏の気温は、オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量の違いから、(a)の方が高い。
これは、成層圏のオゾンの紫外線吸収が多いのは夏によく日の当たる方の極なので、夏の日本のある北極。
ゆえに⓷、④、⑤が正解
次の問い
南北両半球の中緯度の風速の東西成分の鉛直分布を対流圏から上部成層圏まで高度に沿ってみていくと、南北両半球ともに対流圏界面付近で西風が極大となり、下部成層圏には西風の弱い高度があって、そこから上空に向かって北半球では(b)、南半球では(c)おおむね高度が高いほど強くなっている。
次は地球の中緯度の風速を考える問題で、
南北両半球とも対流圏界面付近では西風が極大であることは正しい。
これは夏半球は(この問題の場合、北半球は)対流圏では赤道側の気温が高くなり風は(温度風の関係で)強い西風となるが、成層圏に入るとオゾンによる加熱で、北極側の気温が高くなり(温度風の関係で)風は東風となる。
ゆえに、
④
解答は④である。
つまり温度風の関係である。
以前、記事に書いた温度風。
この内容(温度風)を把握することはとても重要である。