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掌編小説・ショートショート・短編小説

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ジャンルは特に決めていませんが、気ままに投稿していきます。
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#眠れない夜に

うらがえし|ショートショート

数日前からTwitterの裏垢が勝手に想いをつぶやくようになった。 まるで私の代わりに涙を流すか…

諸星颯太
2年前
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始まってもいなければ終わってもいない|ショートショート

「ただいま」とは言わず、静かに彼の部屋へと戻った。まだ彼は仕事から帰ってきていないようだ…

諸星颯太
2年前
5

最後に何が見えた?|ショートショート

 私は友人の車を急いで降りて、道端で横たわっていた猫のもとに駆け寄った。暗闇の中で、猫は…

諸星颯太
2年前
13

寝言|ショートショート

 息が出来なくなるくらい暑い夏だった。  ただでさえ、無意味な訪問をする必要がない時代に…

諸星颯太
2年前
4

衝動|ショートショート

 私にはかれこれ3年以上付き合っている彼氏がいた。  彼がもともと1人で住んでいた高層マン…

諸星颯太
2年前
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匂い|ショートショート

 私は奇妙な体験をした。    そうでなければこうして昔のことを思い返す必要はなかったはず…

諸星颯太
2年前
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深夜のドライブ|短編小説

 富士の裾野を沿うようにして流れるハイウェイは緩やかに波打っていた。走行車線をゆったりとしたペースで走る赤いステーションワゴンには、肌が白く、華奢な体躯をした男と世話好きで長身なすらっとしたスタイルの女が座っていた。旅行からの帰り道ずっとハンドルを握っていたのは男の方だった。  二人は離れて暮らしていた。お互いの中間地点である関西方面で合流し、束の間の旅行を楽しんでいた。そのまま現地で別れてしまうのが惜しくなり、「家まで送って」と男に無理なお願いをしたのは女の方だった。そう

家には帰らない|ショートショート

 ある夜のこと。時刻は23時を過ぎようとしていた。  しとしと振る雨は冷たく、もうじき雪に…

諸星颯太
2年前
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