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好きとか嫌いとか白黒ハッキリつけるから疲れるんじゃない?


はじめに

以前の私は、なんでも白黒ハッキリつけないと気が済まないタイプでした。
曖昧さを許さず、どんなことでも答えを明確にしないと気が済まない。そんな生き方でした。
だからこそ敵も多かったように感じます。
ひどいときには、この白黒思考を他人にまで押し付けてしまうこともありました。

例えば、「こっち?どれ?なに?」「どちらか決めて!」みたいに、相手に無理やり判断を迫る。そういう場面が多々ありました。

今振り返ると、我ながらひどい人間だったなと思います。
でも、当時の私にとっては、それが正しいと思っていたんです。
むしろ、曖昧であることは、弱さや逃げだとさえ思っていました。

白黒思考にグラデーションを取り入れる

そんな私の考えが変わるきっかけとなったのは、とあるラジオ番組を聞いていた時のことです。
アナウンサーの方が「嫌い」という表現を使わずに「好き」を語っていたんです。
要するに、「あまり好きじゃない」というニュアンスを次のような言葉で表現していました。

『好きの同心円状の外側』

最初にその言葉を聞いたときには、「何それ?」と思いました。
でも、その説明を聞いて大きな気づきがありました。

どういうことかというと、すごく好きなものは円の中心にあって、そこから好きの度合いが薄れていくに連れて円の外側に広がっていく、というイメージです。

好きの同心円

この考え方に出会ったとき、私にとっては革命的な発見でした。

なぜなら、これを使うと「嫌い」という言葉を使わなくて済むからです。

嫌いという言葉の鋭さと好きの変化

「嫌い」という言葉って、どこか強い感情がこもっていて、人を傷つけたり、関係を悪化させることがありますよね。
でも、この同心円の考え方だと、そんな危険性を回避しながら自分の気持ちを整理することができるんです。

人によって「好き」の円の大きさや境界線は異なります。
また、その日の気分や状況によっても変化します。
さらに、円の中心にある「大好き」も、年齢や経験を重ねることで変わっていくものだと思います。

好きの同心円をどう生かすか

白黒ハッキリつける思考では、「好き」「嫌い」をまるで「いる」「いらない」のように2つの箱に押し込めてしまいます。

白黒思考のイメージ

これだと、感情の幅が狭くなってしまいます。

一方で、好きの同心円を使うと
・この好きは、中心に近い
・この好きは外側より
というように、自分の気持ちを柔軟に振り分けることができます。

さらに、中心に近ければ近いほど、今の自分にとって必要なものや大切なものだという認識もできます。

この方法は、感情の可視化と整理にとても役立ちます。

例えば、私の場合を挙げると、好きの中心にあるのは
・ペット
・パートナー
・エニアグラム
・自己理解
・編集
と言ったものです。

これらは、私にとって特に大切でエネルギーを注ぎたいものだと感じています。

一方、好きの外側にあるのは
・しいたけ
・組織
・集団行動
・マラソン
など。

これらは「嫌い」というほどではないけれど、できれば避けたい、というような感覚のものです。

こうして自分の好きを同心円状に整理することで、これまで曖昧だった気持ちが少しずつ明確になってきました。
そして、自分にとって本当に大切なものを見極め、それをどう大切にしていくかを考える余裕が生まれました。

まとめ

同心円の考え方は、白黒つけることに疲れた私にとって、感情を整理し、柔軟な思考を持つ大きなきっかけでした。
好きの中心に何があるのか、そしてその外側には何が広がっているのかを考えるだけで、自分の価値観が見えてきます。

ぜひ、みなさんもこの同心円のイメージを使って、自分の「好き」を探ってみてください。
きっと新たな発見があると思います。

読んでくださってありがとうございました。

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