『あなたのための短歌集』 木下龍也
木下龍也の短歌の個人販売「あなたのための短歌1首」で販売・製作された作品から100首を収録した書籍
ナナロク社さんの本でおすすめの本だと多くの人から聞いて購入
知らない誰かが依頼しているお題が、なぜか自分にもピタッと当てはまる
結構、自分の名前で短歌を作る人多いんだなという印象
こんなに短い言葉でここまでの表現をしてしまうのがとにかくすごい!
短いからこそ、想像力で補うんだけどそれもきっといろんな解釈があって良いと思うし、それが読者に委ねられているのも短歌の面白いところだなと思う。
今回はお題が隣にあるんだけど、きっとこのお題は依頼者の気持ちを書籍化するにあたって、端的に表現したんじゃないかなと思っている。(もし、そうじゃなくてこのお題から短歌を作っているんだとしたらすごすぎる・・・)
それが、さらに想像力を掻き立てるというか。
どんな気持ちで依頼したんだろうかとか考えると面白い。
自分だけじゃなくて、どこかの誰かも同じことを思っているんだという安心感もある。
後書きに、「そこに書かれているどの一首も、僕のために作られたわけではないのに、僕のために書かれたものであるかのように記憶し、お守りにしていた日々があったのだ。」まさにその通り、この本のタイトルの如く本当に私のための短歌集になってしまう。
私の一番好きな歌はこれ。
つい笑ってしまった。
絶望に飲まれてしまうんではなくコントロールしてしまえ!
というメッセージをもらった気がする。
さらに、この本でいいなと思ったことがあって刷りが違うと
表紙の短歌が変わっているってところ。
遊び心があってとても好きだなと思った。
まっすぐに生きたいっていうやつだったかな。
すごく真面目な人なんだろうな。
多分、返ってきた短歌を見て、気持ちがほぐれたんではないだろうか。
そうだといいな。