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適応障害休職中イチオシの小説 ~町田そのこさん~

こんにちは、たなか美明です。
休職して3カ月以上経ちました。

今のわたしは、noteに気持ちの断片をすこしずつ吐き出すことで、自分の気持ちを整理しています。
そのおかげで、少しずつ前を向けるようになってきました。
一進一退ですが。

休職してからというもの、なんでわたしが適応障害になってしまったのか、なんで頑張りすぎてしまったのか、自分なりに考えてきました。
ゆっくりゆっくり時間をかけて考えていく中で、最近あることに思い至りました。
もしかしてこれは、15年に及ぶわたしと夫との関係性に問題があるのではないかと。

もう少しきもちが整理出来たら、流れに沿ってしっかり残したいのですが、今のわたしにはまだ早かったようで、うまく整理できませんでした。

そして、まだまだこのような状態なのに、会社勤めをどうするか今後の進退についてあと2週間ほどで決断しなければなりません。
すこし焦る気持ちがでてきました。
どうしようかな…

そんな今日は、適応障害中に読んだ小説のなかでおすすめしたい本、それからわたしの子育てと読書活動について綴っていこうと思います。

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わたしは小さいころから読書が好きでした。

いろんなジャンルのものを読むのですが、特にすきなのは、というか時間を忘れて読みふけってしまう類のものは、やはり小説です。
そして小説を読むときには『今のわたしの気もちに寄り添ってくれる小説はどの本かな』という観点で選書することが多いです。

わたしは小説を一冊読むのに数時間かかります。
自分のそのときの気分にぴったり合わない小説を読むことにたくさんの時間を使いたくなくて、ここ数年は小説をゆっくり読むことを避けてきました。

そしてわたしは体力がからっきしないタイプです。
子育てとほぼフルタイムの仕事を一身に背負ってるときは、絶対6~7時間くらいの睡眠が必要でしたので、小説を読む時間がとりにくくなっていたというのも小説離れしていた理由の一つです。

小説ではない、育児書とか、実用書とか、料理のレシピ本とか、片手間でも一部分でも読めるものはわりとたくさん読んできました。

また、わたしが子どもとのかかわりの中でずうっと大事にしてきた絵本。
これに関しては、長女が3歳前から寝る前のいちゃいちゃタイムとして継続してきています。
今は読む絵本は少なくなりましたが、多い時期では年間300冊以上読んでいました。

この絵本時間は、仕事と子育てで疲れ切ったわたしの心をほどくためにもかけがえのない大切な時間でした。
今思い返しても、ずっと継続してきてよかったな、と心から思える時間です。
悲しいことに、寝る前に読み聞かせをする機会は、二人が小学生になってから劇的に減ってきているのですが。(今わが家の姉妹は、児童書やマンガにはまっています)

二人ともがすっかり文字を読めるようになった今、
『これはあーちゃんがママによんであげるね』
と、次女に音読の要領で読み聞かせしてもらうことが増えてしまっている状況です。笑
そして長女がとなりで別の本を読みふける、というのが寝る前の定番パターンとなりつつあります。

そう。
今のわたしの生活の中心に子育てがあります。
わたしの人生における今のステージは、子どもたちを優先していく時期だと決めています。
なので、自分のタイミングで自由にやりたいことができる時間があまり多く取れないのは当たり前で仕方のないことであり、それは自分がやりたくて納得して選択していることです。
わたしは、子どもの気もちを優先することを大事にしたいのです。
時間のゆるす限り。

わたしはできた人間ではないので、一部のタイミングだけ切り抜くと自分を優先しているようなことも多々あるのですが、でも大枠ではこのように考えています。

そんなわけで、長女が生まれてからの10年間、社員として働きながら子育てをしてきたわたしには、『小説読書時間』はほぼありませんでした。

でも、今のわたしは適応障害で休職しているため、図らずも10年ぶりにゆったり小説読書時間ができてしまいました。

今のわたしにとってこの時間は安らげる至福のひとときとなっています。
小説を読み始めると、やっぱり自分のための読書は最高!となりますね。

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適応障害を患ってから読んだ小説の中で特におすすめしたいのは、町田そのこさんの小説です。

町田そのこさんの小説は、とても素敵な世界観と鮮やかな感情であふれており、読んでいると胸が締め付けられるようにきゅっとなります。
自分の感情がこんなに豊かに移ろうものなんだということを思い出させてもらう良いきっかけになりました。

初めてこちらを読んだ瞬間、町田そのこさんにすっかりほれこんでしまいました。

夜空に泳ぐチョコレートグラミーは、すこし恋愛要素の強い短編集の連なりのような小説です。
5つの短編集で構成されていて、ひとつひとつのお話それぞれがとても魅力的なのですが、最後まで読むことでいっそう感動が深まります。

わたしはいろんなことに共感してしまうタイプなので、ひとりひとりの登場人物に感情移入しては涙がでました。

こちらは、様々な痛みを抱える登場人物たちが前を向いて生きていく姿に力をもらえる小説です。
時間をおいてまた読み返したい、お気に入りの一冊となりました。

この小説ですっかり町田そのこさんのファンになったわたしが次に読んだのがぎょらんです。

これは、タイトルからは想像のつかないお話となっています。
小説は複雑な構成で編成されているのですが、一瞬でその世界観に引き込まれます。
こちらもひとつひとつの短編がそれぞれ素敵なのですが、もちろん全部読むのがおすすめです。

主人公は、大事な友人を亡くしてしまい、そのことをきっかけに数年間ひきこもりになってしまいます。
ずっと外の世界に出ることができなかった主人公が、自立を決意して働き始めたのが、『葬儀社の仕事』です。
この葬儀の仕事を通して、主人公が成長していく姿に胸を打たれます。

この本にはたくさんの死がでてくるのですが、生についても考えさせられるとても素敵な小説です。

読んでいると涙が止まらず、号泣してしまいました。
こんなに泣きまくる小説は久々で、とてもよいデトックスになりました。
適応障害で働けなくなったわたしにエールを送ってもらえました。

わたしのように立ち止まっている方に、おすすめの一冊です。
もしお時間に余裕のある方がいらしたら、ぜひ読んでみてください。

また、ほかに休職中におすすめの小説などあればコメントいただけたら嬉しいです♪

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たなか美明
ありがとうございます(^^♪

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