宮﨑悠生

Atlas, Inc.

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穏やかな人生【数年前のarchive #1】

多くの人は皆、青年期になると「生きる意味」について考え出す。青年期にこれにぶつからなかったものでも、遅かれ早かれこの問いに対して思索を深める。 就職や資格試験など、目の前のタスクをこなしていけばゴールに達し、一定の満足を生じさせるものは「救済」のシステムであると言える。「生きる意味」を見つけられなかったものから余暇を奪い取ってくれる。そして、「生きる意味」を提供してくれる。 余暇とは何か。私たちが追い求めてやまないが、手にすると途端に手放したくなる厄介者である。余暇を手に

    • 言語を失う私たち【AIと人類 #1】

      私の興味関心の一つは、言語を取り扱う生成AIという存在の進歩が、私たち人類にどのような光を差し込み、逆にどんな影を落としているのかという点です。 生成AIが登場したことで起きたインパクトは数多くあると思いますが、私が面白いと思うのは、「言語」という文化的で民族的だったものが、資本主義の流れに直接的に組み込まれたという側面です。 chatGPTが99%英語で開発されているのはなぜでしょうか。生成AIの主要な開発プレイヤーであるopenAIやMicrosoft、Googleな

      • 未来の予感 【数年前のarchive #2】

        自分が発した言葉に心を奪われる時がある。私は昔から「考えて喋る」というのがひどく苦手だった。ここ数年でそれがもっと加速しているような気がしているけれど、悪いことばかりじゃないなと思う。 考える前に発言しているから、自分の言葉との思わぬ出会いがあるのだ。ごく稀に、心が奪われるほどの出会いがある。そういう言葉と出くわすと、自分の子供のように感じて、大切にしたくなる。人は喋る生き物で、私は喋るたびに出会いがある。だから、人生を2倍楽しむことができるのだ。 これは物をよく考えてる奴

        • 哲学を実装する【数年前のarchive #4】

          私の起業に対するモチベーションの源泉は何かと考えると、「哲学」であると答えるだろう。私はそこまで多読家ではないが、読む本の6~7割程度は全て哲学の古典や現代哲学に関するものである。綺麗事で馬鹿げていて若く浅はかで申し訳ないが、そう言う意味で私にとって起業≠資本主義であるし、お金稼ぎしか念頭に置いていない事業なんて至極どうでも良く、窮屈で仕方がない。もちろん、理想と現実は違う。現代社会においてお金は思想を大成するための燃料であるし、結局ある程度妥協していい感じに稼げる形を模索す

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          「閑暇」の実現について

          はじめに私は、確信を持って今後ある種のムーブメントになるであろう、と予想できる火種を人知れず育てています。まだその端くれにも置けませんが、「事業」という形を持って拡大していくつもりです。現在はその可能性を少しばかり感じてくれている大企業の協力のもと、ターゲットである子育て共働き世帯の方々を中心に実証実験を行なっている段階です。 この文章は不特定多数の人に読んでほしい、というよりはこれまで様々な形で私たちのプロジェクトに関わってくれていた方に対してぜひ読んでいただきたいと思っ

          「閑暇」の実現について