期待と甘えは紙一重! 円滑な業務遂行のコツは「人に期待しないこと」!?
今回は、経営企画として経営陣と近い位置で仕事をしていて感じたことについてご紹介します。
1.相手は何も覚えていないと思うべし
まず、今まで間違っていたな、と思ったことの中で一番大きいのがこれ。
「前にも説明したから知っている、はず」
「何度も情報共有したから分かっている、はず」
「定期的に意思確認をしているから大丈夫だ」
事前に説明をしたり、定期的に資料を渡したり情報を共有したり、変更点がないかを要所要所で確認したりしていたのですが、
どうにも経営陣と意見が噛み合わないのです。
前に言っていたことと違う……。
欲しい判断が戻ってこない……。
また前提から説明し直しだ……。
ということが頻発してしまい、さてどうしたものかと悩みました。
そこでこれです。
相手は何も覚えていないと思うべし
そう、何も覚えていない。何も。
何らひとつ知らない。何らひとつ。
一切、何も、僅かばかりにも、覚えていないものとして扱う。
その方がむしろ手っ取り早いことが多いのだと気が付きました。
要点だけ説明をして断片的に判断されるよりも、
最初からザックリでもいいからすべて説明する方が早いのです。
なぜなら、役職がつけばつくほど、純粋に忙しいから、です。
しっかり覚えている人、把握している人、そういう方だってもちろんいます。しかし、そういう人の方が実は少ないのではないかと思うようになりました。
単純に仕事量だったり、考え方や捉え方がズレていたり、感覚的に優先度を下げられていたり、理由はさまざまでしょう。
では、何も覚えていない相手にどう仕事すれば良いのでしょう?
毎回毎回説明ばかりしていたら、話が進みませんよね。
2.不満ポイントは自分が動いて解消すべし
例えば私は、「事前に資料がほしい」と言われて用意したのに、会議に入ってから資料を前提に話しても相手が中身を把握していないという状況にしばしば直面しました。
事前に共有した資料が読まれていないことに「自分で欲しいって言ったのに!」と不満に思っていたのですが、
読まれないなら読む機会を強制的に作りましょう。
「資料が読まれない」という不満ポイントを
「読ませる」ように自分が行動するわけです。
だって、相手は変えられませんからね。
会議の冒頭に、議題と会議ゴールを設定し、「資料を読む時間を取ります」と強制的に読ませるタイムを作りました。
そうすれば、時間がなくて取り敢えず会議に参加した!という場合でも、ざっと読むことはできます。何も把握していないとか、前回のことを思い出すとか、そういうことはしてもらわなくていいのです。
(もちろん、その分だけ会議前の資料は簡潔かつ必要な項目をしっかり入れ込む必要はありますが……)
役員・上長・同僚・部下・後輩……相手は誰でも良いですが、「〇〇をやってくれなくてだるい」と愚痴っても仕方がないので、自分が動いて解消できるようにもっていきましょう。
結局、その方が楽です。
3.『期待』は甘えと見なして捨てるべし!
最初に言ったような以下のことは、それぞれちょっとした期待が隠れています。
「前にも説明したから知っている、はず」
→説明したのだから思い出してくれるだろう
「何度も情報共有したから分かっている、はず」
→こちらの渡した情報を理解してくれているだろう
「定期的に意思確認をしているから大丈夫だ」
→意思が変わったら言ってくれるだろう
これらはちょっとした期待ではありますが、ある意味では「相手の甘えている」のだと思うことにしました。
こちらが勝手に「こうしてくれるはず」あるいは「こうしてくれていれば楽」だと思っている部分もあるはずです。
相手が自分の思った通りに動いてくれないから、「相手が悪いんだ! 仕事をしてないんだ!」というのは短絡的すぎます。
例えば役員が相手の場合は、役員がその場で判断できる状態まで情報を整理するのがこちらの業務だ、と思えば「ちゃんと把握してくれよ」とイライラすることはなくなります。
だって、相手ではなくて自分の仕事ですからね!
自分の動き次第だと考えて行動することで、それ以前よりも圧倒的に業務が円滑になりました。
そして、自分のメンタルも楽になりました。
いやぁ、本当にしんどかったです……経営企画なんてなりたくなかったと何度思ったことか。
以上、円滑な業務遂行のコツでした!