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"祈る"って活動はICFでも定義づけられてるんですね。

後厄ということもあり近所の神社に厄払いと今年一年の健康についてお祈りしてきました。
この"祈る"って活動、実はICF(国際生活機能分類)では「参加」の領域に含まれる重要な要素なんです。


ICFとは

まずはこのICF(国際生活機能分類)についておさらい。
簡単に言えば、人間の健康状態と生活の機能を包括的に分類するための国際的な枠組み…になります。
リハビリテーションセラピストをはじめ、医療関係者ならよく知られているのですが、あまり一般の方には浸透していない気もします。

2001年にWHO総会で採択されたのでもう24年も前なんですね。

ICFにおける祈りの意義

このICFにおいて"祈り”って要素は「活動」と「参加」に関連する要素として考えられることが多いようです。加えて、祈りの実践には個人の価値観や文化、宗教が深く関与するため、「個人因子」や「環境因子」とも関連付けられるようです。
それぞれもう少し深堀りしてみます。

活動と参加の観点

祈りは「宗教的・精神的活動」としてICFでは次のカテゴリーで位置づけられるようです。

  • d930 宗教活動と霊的活動への参加
    祈りを含む宗教活動への参加を指す。例えば、礼拝や個人の祈りの時間などが該当する。

  • d920 娯楽および余暇活動
    個人の祈りが日常的な活動として行われる場合、余暇活動として捉えられることもある。

コードd930の宗教活動と霊的活動への参加の場合は日常生活のルーティンとしての要素と、コードd920のように娯楽や余暇活動としての意味付けがあるんですね。

後厄払いの場合は?

今回の自分の後厄払い&新年の初詣としての祈りの場合、これってd930に当てはまるんでしょうね。実際昨年は本厄の厄払いに行きましたし、長女の受験合格祈願のためお参りもしましたからね。
ルーティンというと時間軸での習慣がすぐに思いつきますが、こういうライフイベントに合わせた祈りのルーティンもあるのかもしれません。

なるほどね。

臨床にどう活用する?

ICFにおいても”祈り”はきちんと生活の要素として定義されていることから、臨床現場でも患者さんや利用者さんの"祈り"という活動に注目することも作業療法士としては重要かもしれませんね。
それは自分の健康に対しての祈りかもしれないし、毎日の仏壇のお線香に火をつけるといったことかもしれません。
なんとなくなおざりにしてしまっていた、この祈りという活動、改めて注目する必要があるでしょうね。

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