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【読書記録】*虚魚*

 こんばんは!
 今回読んだ本は、新名智さんの「虚魚(そらざかな)」です。カバーイラストを担当されているのが遠田志帆さんで、描かれたイラストが表紙だとつい読みたくなってしまいます。作品のジャンルが、ミステリ・ホラー・怪談で、自分好みなのもポイントでした。虚魚は2021年に出版された新名さんのデビュー作で、第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の【大賞】受賞作です。

 以下、書籍よりあらすじ引用
 『怪談師の三咲は、「呪いか祟りで死にたい」カナちゃんをパートナーに、体験した人が本当に死ぬ怪談を探している。両親を事故死させた男に復讐するために。ある日、「釣ると死ぬ魚」の取材を始めた三咲たちは、魚が釣れた川沿いに、共通点をもった怪談が伝わっていることに気づく。形を変えて伝播するこの奇妙な怪異には、本当に人を殺す力があるのか?』

 物語前半は、この作品の主テーマである怪談があちこちに散りばめられています。なんとなく聞いたことありそうで知らない話や、ちょっとホラー寄りな気味の悪い怖い話まで。怪談好きな人はそちらも楽しめそうです。あらすじにもあるように、お互いが自分の目的のため、本当に死ねる怪談を探していますが、この二人の人間関係も、あくまで他人同士のパートナーから、大事な親友に変わっていき、お互いに隠している秘密を共有しながら怪談探しの旅を続けていきます。

 集めた怪談が「嘘」か「真実」か。正直、読み終わった今もよくわかりません。本当の話っぽい…!と思っていたら調べた結果偽ネタだったり、でも詳しく調べていくと、え!?本物の怪談なの!?となったり。実際に人が死ぬ事件が起こっても、それは偶然か怪異の仕業か不明なままなんですよね。

 不思議な話がや怪談がたくさんあって飽きずに読了できました。私は怖がりのモノ好きなのですが、怪談は存在していると思う派です。本当に怪異が存在しているかもしれないし、人間の考えた作り話の怪談も、口にしているうちに真実になるかもしれない。ちょっとした不思議な体験談が大きく脚色されて怖い怪談になることはよくあることだと思う。実際に自分が体験したら怖いけど!!!
 虚魚は、不思議さと怖さが入り混じったミステリ小説でした。改めて考えると、怪談を小説で読むのは初めてかもしれないな…。ホラーと怪談の違いとはなんでしょうか。考えたら沼りそうですね。

 ここまで読んでくださりありがとうございます。明日からもミステリ小説を読もうと思っています。みなさんも素敵な読書タイムをお過ごしください!

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