今こそ問いかける EXPO 1970が示した人類の進歩と調和
もはや、「調和」では済まされない。
1970年、大阪で開催された万国博覧会(EXPO 1970)は、当時中学3年生だった私にとって、未来への希望と人類の進歩を象徴する特別なイベントでした。この博覧会は、「人類の進歩と調和」をテーマに、多くの国々が集い、最新の技術や文化を披露しました。参加国はそれぞれの独自性を持ちながらも、共通の未来に向かって手を取り合う姿勢を示しました。
この大阪万博には、当時の国民の3分の2に当たる延べ約6421万人が来場するなど大盛況でした。
このブログでは、当時の中学3年生が捉えた写真を通じて、EXPO 1970がどのような人類の進歩と調和を表現していたのかを振り返ります。
ところで、当時の中学3年生は、21世紀の今(2024年)を、どのように夢に描いていたのでしょうか?確かに、月の石や、携帯電話の原型、テレビ電話、電気自動車、動く歩道、エアドーム等、科学少年にとっては魅力的な場所でしたし、あれほど多くの外国人を目の当たりにしたのも初めての経験でした。
あの時の大阪万国博覧会
技術革新への期待: 当時は宇宙開発やコンピュータ技術の進展が注目され、未来への期待が高まりました。例えば、宇宙ロケットやロボット技術の展示がありました。特に、アポロ12号の月面着陸点で実際に採集された「月の石」の展示では、1日平均8万人、延べ約1400万人が見学するほどの人気スポットでした。
国際交流の推進: 世界各国が集まり、文化や技術の交流を促進しました。国際的な協力の重要性が強調されました。しかし、一方では、ソビエト社会主義共和国連邦のパビリオンがあったり、ドイツ館という名称であっても、実際は西ドイツのパビリオンであったりして、当時の複雑な国際情勢も垣間見えました。
中学生にとっては 全てが 未来の世界のようでした
科学技術と戦争 東西冷戦 ベトナム戦争
地球の軌道を離れ、月を周回して無事に帰還した最初の有人ミッションでした。
この岩石は、アポロ12号着陸点で採集された、結晶質の岩石(玄武岩)です。
月の石はアポロ12号が大阪万博開催の前年に月から持ち帰ってきたもので、重さ約900グラム。米国は69年に世界で初めて月面着陸を成功させたことから、宇宙開発を展示テーマのひとつにし、展示していました。
万博でデビューした物 携帯電話の原型、電気自動車、動く歩道、エアドーム、缶コーヒーの普及
1970年8月の大阪の平均気温は、日平均で28.2℃、最高気温は32.6℃
2024年8月の大阪の平均気温は、日平均で30.4℃、最高気温は38.3℃
LED照明の普及は 2010年以降
今こそ問いかける これからの人類の進歩とは何でしょう?
環境問題
気候変動: 産業革命以降の経済成長が環境に与えた影響は深刻で、気候変動や自然災害のリスクが増大しています。これにより、自然との調和が損なわれています。
資源の枯渇: 無秩序な資源の消費が進んだ結果、多くの資源が枯渇し、持続可能な利用が難しくなっています。
社会的不平等
デジタルデバイド: テクノロジーの進化が一部の人々に恩恵をもたらす一方で、アクセスできない人々との間に新たな格差を生んでいます。これが社会的な調和を妨げています。
文化的摩擦: グローバル化が進む中で、異なる文化や価値観の衝突が生じ、社会的な調和が難しくなっています。
「調和」と「共生」 その先には・・・
我々は、すでに「調和」と「共生」いうフェーズでは生きていけない場所に立っているのではないでしょうか?過去の行動がもたらした環境問題や社会的不平等が存在しています。これらを克服し、持続可能な未来を築くためには、「共生」を越えたアプローチが不可欠なのではないでしょうか?