「何のために」 パラレルキャリアを行うのか?
こんにちは!たーぼうです。
今回はタイトルにもある通り、「何のためにパラレルキャリアを行うのか?」ということを書いていきます。
近年、「複業」(サブの意味の「副業」ではなく、どちらも重要であるという複数の「複」の意味です。)、「パラレルキャリア」(こちらもどちらも重要なものという、複業のことを指します。)などの言葉も一般的となってきました。
企業だけでなく、公務員などでも複業を認める自治体が広がってきており、大きなムーブメントが起こっています。(教員もこれから来るでしょう。)
私もパラレルキャリアに関連するイベントに参加することがありますが、そういった場でいつも話題になるのが、「何のためにパラレルキャリアを行うのか?」です。
私自身も、「ワークショップデザイナー」という肩書きを持つようになり、本業との兼ね合いの中で、本格的に「教育に関連する場づくり」や大人向け歴史講座・教育×パラレルキャリアページなどで発信を行ってきました。(現在は、さいたま市での場づくりを進めているところです!)
私の本業は「高校の教員」なので、もちろんそれだけで、生活をすることはできます。部活などもあるので、本業と違うことに取り組む時間も限られています。
パラレルキャリアは「プラスα」なので、時間もかかりますし、金銭面で自己負担をすることも多いです。
極論を言えば、今すぐにだって辞めることができます。
しかし、それでもパラレルキャリアを行うのには、理由があります。
それは、「たくさんのメリットがある」からです。
さらに付け加えるのであれば、「やらざるを得ないから」です。
「やらなければいけない理由」が、私にはあります。
今回は、自分の思考の整理のためにもこのテーマを書いていきます。ぜひご笑覧ください!
私がパラレルキャリアを行う理由①
理由は主に2つあります。1つ目は「自分を振り返る機会になる」からです。
これをさらに分けると、次のような理由になります。
①自分の取り組みを相対化・整理できる。
②社会の動向を知る。民間企業と学校を比較できる。
③出会った人をゲストで呼ぶ。
④新しいチャレンジになる。
普段、アウトプットをする機会が多いため、自分の取り組みを整理する機会は非常に重要です。
さらにそれが、他の組織や民間企業の取り組みと比較するとどうなのか?今後、学校教育はどうあるべきなのか? 自分はどうすべきか?ということを考える機会となります。これは非常に大きいです。
また、外で出会った人の話を聞くことで、様々な価値観、職業や働き方について学ぶことができます。その方をゲストで職場に呼ぶこともできるかもしれません。
さらに、学習の場をコーディネートできる立場として、本業にもめちゃめちゃ活かすことができます。授業や部活動とは異なる場をコーディネートすることで、考える機会となり、自身の成長へとつながっていきます。
非常に良い循環が生まれ、本業へも充実した気持ちで取り組むことができます。
私がパラレルキャリアを行う理由②
2つ目の理由は、「漠然とした不安」です。
こちらもさらに分けるとこのようになります。
①民間企業の勤務経験がない。
②うまくいかないことが、本当にたくさんある。
③チャレンジしなよ!失敗しなよ!と言っているのだから、自分でもチャレンジしたい。
④教員は、常に自分の器が求められる仕事である。
⑤教員でもいろんなことができることを証明したい。
私は民間企業の勤務経験がありません。生徒たちは卒業後、民間企業へ就職することが多いため、民間企業などの話をすることで、社会の動向を知る必要があります。
逆に、教員という立場を利用して、様々な人から民間企業の話などを教えてもらっています。(感謝です!)
それでも「民間企業→教員というキャリアが良い」という価値観を持つ人は多いと思います。それはそうでしょうが、そうじゃなくても、仕事はできますし、学ぶこともできます。(それでも、民間企業経験はないのは事実なので、必死こいて学んでおりますが、漠然とした不安がまだまだあります。)
また、うまくいかないことがたくさんあるため、もっと様々なことを学んで成長したいと心から思っています。自分自身でもチャレンジしなくては、生徒たちに心の底から「チャレンジしなよ!」と私は言えません。教員は常に「こちらの器」が問われる職業だと思います。こちらの力量次第で、生徒に見せることができる世界は、変わりますから。
そして、「教員でもいろんなことができることを証明したい」からです。
以前に note記事 でも書かせてもらいましたが、教員は「視野が狭い」とか、「世間を知らない」などと批判されがちです。(もちろん、これを全否定するつもりはありません。)
ですが、「教員でもいろんなことができること」、「チャレンジしがいのある魅力的な職業であること」を発信したいと強く思っています。
このように、私にとって「本業を充実させるため」には、「パラレルキャリアを行うことは、非常に大事な手段」なのです。
パラレルキャリアを理論的に分析してみると
ここまで、主観的にパラレルキャリをすることを書いてきました。ここからは、何のためにパラレルキャリアをするのかということをより深く考えるために、理論的にも分析してみます。
村山昇さんの著作『働き方の哲学』(Diskacover21、2018年)によると、働くことは「7つの機会」であるとされています。
それは以下の通りです。
① 収入 機会:生計を立てるため
② 成長 機会:自分の可能性を広げるため
③ 感動 機会:何かを成し遂げたことを味わうため
④ 触発 機会:様々な人から刺激を受けるため
⑤ 学習 機会:知識や技術を身につけるため
⑥ 貢献 機会:社会に役立つため
⑦ 財成 機会:あわよくば一攫千金を手に入れるため
これに沿って考えてみると、私の場合は以下の通りになります。
【本業(学校の先生)】
③感動・①収入・⑥貢献
①収入もそうですが、それよりも得られる③感動や達成感が重要だからこそ教員をやっていると思います。また「人」を育てる仕事であるため、次世代への⑥貢献という意味も含んでいるでしょう。
では、パラレルキャリアはどうかというと、次のようになります。
【パラレルキャリア(ワークショップデザイナー)】
②成長・④触発・⑤学習
こちらでは、新しいチャレンジをすることで②成長することや、⑤学習すること、さらに違う分野の方と出会うことで④触発されることを目的としています。(副業規定は遵守しており、必要に応じて所属長の許可をもらっています。謝礼をいただくこともありますが、①収入・⑦財成ではないです。)
この「7つの観点フォーマット」を使って、それぞれのキャリアについて対話したら、きっと面白いんじゃないかと思っています。(私もこれはやってみて考えることが多かったです。)パラレルワーカーを集めて話してみたら面白いかも。と企んでおります。
さて、ここまで書いてきましたが、みなさんはいかがでしょうか?
何のために働いていますか? パラレルキャリアをしている、または今後やりたい方は、何のためにしようとしていますか? (この話題にピンと来る方は、ぜひお話しましょう!)
これからは、「個人のスキル」などではなく、「想い」や「ストーリー」が、今までよりも重要となる時代になると言われています。
私も、もっと自分自身と向き合い、チャレンジすることをやめずに人生を歩んでいきたいと思います。
チャレンジはまだまだ続く!