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たぶんリベラルアーツが小説に効く

 リベラルアーツとは、というと古代ギリシアあたりまで遡るのかそうではないのか、中世ヨーロッパの自由七科というのがとりあえず成立したらしいです。教養とか学芸とか芸術とか、それらの総合的な学識を身につけよ、みたいな話がリベラルアーツということでいいんですか。

 歴史はもろもろあるんですけど、現代でのリベラルアーツというと大学の教養課程で教わることなのかな。教養学部もそうですか。文学、美術、音楽、哲学、人文科学、その辺は学校でやるのかもしれん。映画はどうかわからない。学校を離れたものとしてなら、映画はもちろん、漫画もポップミュージックもこの射程に入ってくるようです。

 タイトルにあるように、これが小説に役に立つんじゃないかと気づいたんですね。このような幅広い範囲での学識、いや学識というと堅いんですが、この知識といおうか、嗜みともいえるか、その数を一定以上揃えればたぶんかなりのことになる。以下に例えていうと、ドストエフスキーを読みピカソを観てバッハを聴いてキューブリックに触れて、一方で『ONE PIECE』も楽しんで(余談ながら金井は『HUNTER×HUNTER』のほうが好きですけど)新しい学校のリーダーズも聴いているというような幅がある場合、たぶんその人の小説はけっこうイケる。この例えで伝わるでしょうか。

 これはマニアのニッチな知識というのでもなくて、何かしらの表現からの刺激をどれだけ受けてきたのかがですね、リベラルアーツと小説との関係性にあるんじゃないかと。いつかも書いたことですが、作者の人生での感動の総量が作品に現れるってことはおおいにありうるはずであり、その感動というのが文学から漫画からとあちこちから得てきたんだったら形勢有利っていう仮説。

 なんでも喰らいましょう。吸収しましょう。あたくしもがんばる。

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金井枢鳴 (カナイスウメイ)
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