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あなたは何に飢えていますか?

嫌われる勇気 コラム:目的論深堀①

嫌われる勇気の著者の一人岸見一郎先生のオンライン講演会に参加しました。それは、講談社現代新書から発売された「人生は苦である、でも死んではいけない 死んでしまうよりも生きたほうがいい」という本をベースにした講演会で、NHKカルチャーで行われたものです。その中で岸見先生が紹介されていた例が示唆深かったので紹介します。

Actor or Reactor ?

生きる勇気の前提となる人間尊厳。その人間尊厳を顕す例の1つが、ActorかReactorかという視点。

Actorは、自由意思で自らの行動を起こす人。そして、Reactorは、他者の行動に反応するだけの人。もちろん、アドラー心理学では、Actorを目指しているわけで、目的論で、課題の分離なわけです。

一方で、Reactorは、原因ありきで承認欲求の持ち主の象徴。

どっちだろう。Actorで在りたい。

グレートハンガー or リトルハンガー ?

グレートンハンガーは、人はなぜ生きるのか、人生の意味、生きる意味を問わないでは生きていけない、人生の意味に飢えた人。リトルハンガーはお腹が空いて飢えている人。

常に生きる意味に飢え、考え続ける生き方はそりゃ苦しい。でもそんな生き方があっても良いと岸見先生は言う。生きる意味など少しも考えず、他の人と同じように生きることで満足するような人生は、非本来的な偽りの人生である、と。

リアルの哲人も厳しい…

でも、私は、そいうストイックともいうべき生き方に価値を感じる。

エネルゲイア or キーネーシス ?

アリストテレスの哲学より、エネルゲイア(現実活動態)とキーネーシス()。人生は良く色々なものに例えられますが、マラソンのようにスタートがあってゴールがある。ゴールに到達することを最終目標にするのがキーネーシス的思考。ゴールにのみ価値がるから、そのプロセスに重みはない。一方で、人生はダンスのよう、その時その場で踏むステップに全身全霊を傾ける、それがエネルゲイア。

岸見先生は、この点で優越性の追求と向上、劣等性の補償を挙げたアドラーと少しズレるのだそう。

因みに、グレートハンガーとリトルハンガーの例は、村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作に作られたイ・チャンドン監督の『バーニング』の中の一節。

私が村上春樹の小説で好きなのは、「ダンスダンスダンス」。まさしく、エネルゲイアを描いたような作品。

今このnoteを書くことに精一杯



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