嫌われる勇気 No7 すべての悩みは「対人関係の悩み」である

こんにちは。今日も見て下さりありがごうございます。

さて、嫌われる勇気・再読も面白くなってきました。今日は、いよいよ、「対人関係の悩み」について考えていきます。アドラー心理学は”個人心理学 individual psycology”といいます。個人は、in-dividual=in(できない)-devidual(分けること)、つまり、分けることができない最小単位、ということ。これは、本書でも出てきますが、大変重要な概念です。

では、いきましょう。

「悩みを消し去るには、宇宙のなかにただひとりで生きるしかない」この哲人の言葉に青年は噛みつきます。「ちょっと待ってください!~ただひとりで生きていたら、猛烈な孤独に襲われるでしょう?」

確かに、そうです。周囲に誰もいない、これは猛烈な孤独…

しかし、哲人は言います。「孤独を感じるのは、あなたがひとりだからではありません。あなたを取り巻く他者、社会、共同体があり、そこから疎外されていると実感するからこそ、孤独なのです。」「われわれは孤独を感じるにも、他者を必要とします。すなわち、社会的な文脈においてのみ、「個人」になるのです」と。

そう、分けることのできない最小単位(in-dividual)は、他と比較することで初めてその概念が規定される。宇宙を思い浮かべると少しわかる気がします。地球は、孤独か?いや、地球を規定するためには、他の惑星と区別しないとそもそも地球という概念が生まれない。

哲人は、核心をつきます。「人間の悩みや、すべて対人関係の悩みである」と。すべてです。すべてですよ。例えば、”お腹痛くてどうしよう”とか、”最近頭は薄くなってきた気がする”とか、”金がない”とか、すべて…。

青年は、憤ります「嘘だ!そんなものは学者の詭弁にすぎません!」…。今まだ70ページ付近ですが(全293ページ)、もうこの辺までくると、このパターンがちょっと好きになってくる…。

哲人「人間はその本質において、他者の存在を前提としている。他者から切り離して生きることなど、原理的にありえない」、続けて、「個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなどというものは存在しません」と。

うーん、なんか、そういわれてみれば、そうなような気もするし、納得しきれないような気もする。青年も更なる説明を求めます…

私は、心理カウンセラーという職業柄、その人の”悩み”を聴く仕事をしています。確かに、多くは、対人関係の悩みを主訴とする方が多いです。ご家族、ご友人、職場の人々、世間全般。ただ、中には、”自分がよくわからない”という類の悩みに遭遇することも少なくありません。その”自分”を知るために、時に心理検査を実施することもありますが、そもそも、その心理検査が、人々の”平均”とか”分類”を元に作られれている。そう、その人を知るには、他者と比較して知るしかない。心理士(師)でさえ、人と人との比較の中でクライエントさんを理解していく…。

続きが気になります…

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