春を告げる甘美な香り、沈丁花の魅力
姿が見えずともわかるその存在感
今日は二十四節気の「啓蟄」です。寒さが緩んで春の陽気になり、土の中から虫たちが動き出す季節のことを指します。でもまだ寒い日が続きますね。
画像は上品な甘い香りで春を告げる「沈丁花(ジンチョウゲ)」。マンションの玄関前の庭園で咲いていました。誰が手入れをしているんだろう。
「三大香木」というのがあるらしい
「沈丁花」という名前は、花の香りが沈香(じんこう)に似ていることと、十字型の花が丁子(クローブ)に似ていることに由来しています。
夏の「クチナシ」秋の「キンモクセイ」とともに三大香木として親しまれています。向かいのビルの植栽はクチナシで夏になると甘い香りが漂います。
春の雨のなかの沈丁花の香りとは?
俳人の久保田万太郎は「ぬか雨にぬるる丁子の香なりけり 」と詠んでいます。ぬか雨とは細かい霧のような春の雨、丁子とは沈丁花だと思います。
春の雨のなかでも沈丁花は香るのだろうか。今日は午後から雨の予報、帰宅時にそっと顔を近づけてみたい。そういえば、久保田の俳号は傘雨でした。
こちらにも草花のことを書いています
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