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片方の目は世界を、もう片方の目は足元を

鍵山秀三郎さんから学んだ「凡事徹底」

若いときに鍵山秀三郎さん(イエローハット・創業者)にトイレ掃除を通じて、「平凡なことを非凡に努める」ことを教えていただきました。混迷の時代であるほど、「凡事徹底」の大事さをつくづく感じるこの頃です。

基本的に人は「いい仕事」をしたいと思っています。いい仕事とは何でしょうか?多く人はワクワクする仕事を挙げます。なぜならば、楽しく働きながら、成果が期待できるからです(実際にはそう簡単ではありませんが・・)。

反面、地味で控えめな仕事もあります。日々、平凡に積み重ねる仕事です。多くの人はこういう仕事を敬遠します。目立つ仕事ではないので、評価されないと思うからです(しかし、世の中はこういう仕事をよく見ています)

TDLの「The Five Keys~5つの鍵~」

ディズニーシー

TDL ( 東京ディズニーランド) には、ゲストに最高のおもてなしを提供するための判断や行動の基準として「The FiveKeys ~ 5 つの鍵~」があります。これはTDL を運営するオリエンタルランドが最も大切にしている規準です。

5 つの規準とは、「Safety(安全)」「Courtesy(礼儀正しさ)」「Show(ショー)」「 Efficiency(効率)」「 Inclusion(インクルージョン)」です。同社がこのなかで最優先項目に挙げているのは何だと思いますか?

楽しいアトラクションの「Show(ショー)」だと思いがちですが、実はゲストに対する「Safety(安全)」です。ゲストの転倒を防ぐために「しゃがんだままで掃除をしない」など、多くは小さな目立たない取り組みばかりです。

平凡な仕事の価値を、ていねいに積み重ねる

経営者の仕事は、事実に基づき、状況を把握し、向かうべき道を構想することです。しかし、基本と呼ばれる小さな取り組みを疎かにしている組織は、どんなに優れた計画も絵に描いた餅に終わります。

また、平凡な仕事でもていねいに取り組んでいる人をきちんと評価しない組織も必ず綻びがでます。なぜならば、お客さまは無意識のうちに、「何となく感じが悪い(いい)」と感じ取り、判断を下すからです。

世の中が大きく変わる中で大事なのは、片方の目は世界を、もう片方の目は足元をしっかりと見つめることです。世界を見つめる人は多いけれども、足元を見つめる人は案外少ないように感じます。だからチャンスなのです。

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