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『小説』永遠に宇宙に~さよならは言わない~ 二章 ニーナ編 第1話

ニーナ「ティム!!」
ティム「イェ~イ」
バチン!!
ニーナ「最高のデビュー戦だったじゃない」
ダニエル「あァ、4打数2安打1打点、Goodだ」
ティム「サンキュー、ダニエル叔父さん」
ニーナ「じゃァ私はディナーの準備を始めるから」
ダニエル「兄さんはスコッチで良いのかい?」
スティーブン「ダブルで頼むよ」
ティム「親父酒弱ェんだから少しにしとけよな?」
スティーブン「分かっているが┄ニーナの食事が美味過ぎるもんでな?」
ニーナ「ウフフありがとォスティーブン伯父さん」
スティーブン「全く┄2人共学生になったんのだから名前だけで良いと言ったのに」
ダニエル「ハハハ、そォだね?何かよそよそしく感じるよ」
スティーブン「頼むから2人共もっとラフに呼んでくれよ」
ニーナ「分かったそォするわ、ね?ティム」
ティム「しゃァねェな、んじゃァそォすっか」
カチャカチャ┄トントントン┄┄ジャァ~~
スティーブン「ダニエル、もォニーナには話したのかい?」
ダニエル「いや┄話しずらい内容だし、ニーナは敏感な年頃だろ?それにジョディーが逝ってからまだ7年しか経っていないんだ」
スティーブン「然し┄┄遅くなればそれだけ話しずらくなる事じゃないか」
ダニエル「まァね」
スティーブン「そォ言えば┄彼女にも年頃の子供が居ると言ってたよな?」
ダニエル「あァ┄私的にはそっちの方が心配なんだ、私を受け入れてくれるのは簡単な事では無いからね?」
スティーブン「娘だったか┄そォだな?、そっちも問題か」
スタスタスタ、カタッ
ニーナ「何が問題なの?」
カタッ、カチャカタッ
ティム「ダニエルはニーナの心配をしているのさ、いつになったら恋人を連れて来るのかな?ってよ」
ニーナ「ティム、それは無理って分かってて行ってんの?」
ティム「俺はダニエルの代弁をしただけだ、さァ出来たんだろ?食ォぜ?」
ガガットスッ┄トスットスッ┄ガガッ、トスッ
ニーナ「私は今1人で居るのが楽しいの、さ、祈りましょ?」
「天にまします我らの父よ┄┄┄┄」
ニーナ「さ、食べましょ?」
カチャカチャ
スティーブン「ん~何度食べてもニーナの料理は美味い」
ティム「あァ、叔母さんよりも美味ェんじゃねェか?」
スッスッスッ
ニーナ「ティム!!褒めて誤魔化そォとしても駄目よ!!ちゃんと人参も食べなさい!!」
ティム「違うよ、人参が今日は俺に食べられちゃいけないって、大地の妖精に言われたって言うからよォ」
ニーナ「へェ~そォなんだ、分かったわ、なら明日はティムだけ人参のフルコースにしてあげるから、良かったわねェ、たっぷり作ってあげるから楽しみにしていなさいね?」
ティム「┄┄┄あ、あれ?何か人参さんが日にち間違えたかもって┄┄い、いただきま~す」
ニーナ「ったく┄┄あ、そォ言えば来週よね?アリシアの命日って、何か考えてあるの?」
スティーブン「まァ┄┄だがもォ6年だぞ?顔を見せに行くだけで充分だろ?」
ニーナ「えェ~┄それじゃアリシア可哀想」
ティム「そォかなァ┄実際親族の顔合わせや食事会には母さんは居ないんだから」
ニーナ「そォだけどさァ┄何かそォ言うのって寂しいじゃん」
ティム「別に、俺達の心の中に確りと残ってんだからさ、それで良いじゃねェか」
スッスッスッ
ニーナ「そォ┄┄なんだけどさァ┄┄ティム?」
ティム「ん?」
ニーナ「今避けたトマト、ちゃんと食べなさいよ?」
ティム「あ┄┄あァ┄┄┄」
ニーナ「スティーブンは再婚とか考えてないの?」
スティーブン「ニーナ、再婚にはパートナーが必要なんだぞ?私にはそんな人は居ないよ?私(・)に(・)は(・)、な?ダニエル」
ダニエル「ん?┄あ、あァ┄┄なァニーナ、ちょっと聞いて貰いたい事があるんだよ」
ニーナ「なァに?」
ダニエル「とても大切な事なんだ」
ニーナ「スティーブンとティムが居ても平気なの?」
ダニエル「あァ、2人共知っているから、あのな?去年の春なのだが、私はある人と出会ったんだ」
ニーナ「ある人?」
ティム「ったく┄相変わらずこォ言った事には鈍いなァ、普通この流れだったら気付くってのに」
ニーナ「悪かったわね!!で?何だって言うのよ」
ティム「ダニエルに彼女が出来たって言ってんだよ」
ニーナ「え?┄┄┄┄」
ティム「まァそォなるわな?」
ダニエル「ニーナ」
ニーナ「それ、本当の話しなの?」
ダニエル「あァ」
ニーナ「もォママの事は忘れちゃったって言うの?」
ダニエル「忘れてなんかいないよ、今でもジョディーの事は大切な人だと思っているさ」
ニーナ「だったら何で!!」
スティーブン「ニーナの言う事は正しいのかもしれない、だがこれから話す事を確り聞いてから、もォ一度考えてくれ」
ニーナ「そんなの聞かなくたって!!」
ティム「良いから聞けよ!!マジで大切な事なんだから」
ニーナ「ティム」
ティム「マジでなんだよ、俺を信じろって、話しを聞いてからちゃんとした答えを出せば良い」
ニーナ「┄┄┄┄うん、分かった」
ダニエル「ありがとォティム┄ニーナ、去年の夏に事故に巻き込まれたのを覚えているね?」
ニーナ「えェ、ママにまだ来るなって戻されたけどね?」
ダニエル「何故君は助かったのかな?あれ程の事故だったと言うのに」
ニーナ「だからそれはママが」
ティム「ニーナ!!俺達は真面目に話しているんだぞ?」
ニーナ「ゴメンティム┄911が早く来たからじゃないの?」
ダニエル「911に通報したのはね?でも実際に来たのはとても遅かった、それ所か渋滞の所為で病院に着いたのは、可成り時間が経ってからだ┄そして、追い打ちを掛ける様に、病院には君に合う血液のストックが無かった」
ニーナ「それって」
ダニエル「不幸と言うのは続くものでね?近くの病院にもストックがなかったんだよ、そしてやっと見つかった、だがその病院から血液が届くまでは、最速でも数時間」
ニーナ「パパは?パパは居なかったの?」
ダニエル「連絡を貰って直ぐに駆け付けた」
ニーナ「それなのに何で」
ダニエル「私の血液型はOだ、そして君はジョディーと同じで希少なRHnull型なんだよ」
ニーナ「知らなかった┄┄ママだけか希少で、てっきりパパと同じなのかと┄┄だったら私は何で」
ダニエル「医者からは絶望的だと言われたよ、私達は最悪のシナリオを考えた、だがその矢先、直ぐに君の手術が初められたんだ」
ニーナ「血液があったの?」
ダニエル「いいや」
ニーナ「だったらどォし┄若しかして病院に同じ血液型の人が居たの?」
ダニエル「あァ、だが正確には来てくれたんだ」
ニーナ「え?来てくれたって?」
ダニエル「実はその人が911に通報してくれてね?偶君の事故を目の前で目撃したらしい、そして直ぐに911に通報すると、救急隊員が来るまでずっと君の傍に居たんだ、そして直ぐに病院に駆け付けてくれた、事情を知ると躊躇う事も無く血液を提供してくれてね?手術が終わっても、君の様態が安定するまではずっと傍に居てくれたんだ、必要以上の血液を提供して、本来ならば自身も休まなければならないと言うのに」
ニーナ「ちょっと待ってよ、意味が分からない┄何でその人は私と同じ血液型だったの?偶然にしては┄┄偶然だったとしてもよ?何で看病まで」
ダニエル「そォだよな?私達も不思議に思ってはいたが、彼女はジョディーの知り合いだったんだよ」
ニーナ「ママと?」
ダニエル「あァ、日本の同じ事務所に居たらしい、旦那がこっちの人でね?私達と略同じ頃に来たらしい」
ニーナ「日本で」
ダニエル「手術後の君を見て、私はとても戸惑い、落ち込み、悩み、そして苦しんだ┄ジョディーを失い君までもと、無事意識が戻ったとしても通常の生活に戻れるのか?とね?仕事と家事の両立でさえ真面に出来ない私が、確りとした子育てが出来るのか┄そんな情けない私を見た彼女が、私にジョディーの代わりをさせて欲しいと言って来たんだ」
ニーナ「ママの代わりって┄そんな情で」
ダニエル「あァ、私もそォ思ってね?ちゃんと断ったんだ、でも彼女の目は真剣だった、そこに情など一切無くね?」
ニーナ「そんな事」
ダニエル「分かってる、当時の私は今の君と同じ考えだったよ、だが彼女は何度も何度も君の母親にならせて欲しいと」
ニーナ「どォしてそんな事が言えるの?パパと会ったばかりでしょ?ママと知り合いだっただけでしょ?」
ティム「ニーナ、冒頭の話しを忘れてるぞ?」
ニーナ「え?」
ティム「ダニエルは初めに何て言ってた?」
ニーナ「初めにって┄┄ん?┄あ、春に」
ダニエル「そォなんだ、私もその時までジョディーの知り合いだ何て知らなかったのだが、私達は春に町外れのBARで知り合っていたんだよ」
ニーナ「その人はパパを知ってて」
ダニエル「いや、お互いに知らなかった、仕事の疲れであの時は酒でもとBARに行ってね?一人で色々考えていたら、ふとジョディーとの事を思い出したんだ、彼女が言うには、その時の私の顔がとても寂しそォだった、だから声を掛けたんだとね?」
ニーナ「パパからじゃないんだ」
ダニエル「あァ、彼女にも辛い事があったらしくてね?理由は話さなかったが、旦那と別れて娘と2人暮らしをしていると、過去の辛い事や悩みが沢山あると話してくれた、それで一緒に飲む事にしたんだよ」
ニーナ「それでパパはママを忘れてその人とって」
スティーブン「ニーナ、混乱するのは分かるが、きちんと整理してご覧?」
ニーナ「整理って言われても┄┄パパは春にその人と┄お互いに知らなかった、私が事故に合うまでは┄」
ティム「なァニーナよォ、ジョディーが無くなってまだ7年だからな?気持ちは分からなくもないぜ?俺だって母さんが死んでからまだ6年だ、親父が急に新しい母親を連れて来ても戸惑うぜ?」
ニーナ「だったら私の答えは」
スティーブン「ゆっくり考えてみなさい、自身の事、ジョディーの事、そしてダニエルの事をだ」
ティム「ダニエルの気持ちが一番にだ、ジョディーがその次、ニニーナ自身は最後で十分だ」
ニーナ「何よその言い方!!これは私の」
ティム「ニーナの問題じゃねェ!!ダニエルの問題だ!!」
ニーナ「そ、そォだけど┄┄ハァ┄分かったわよ、でもこれだけは言っておく、パパがその人と一緒になるとか、ならないとかなんて勝手にすれば良い、だけど私がその人を親として認めるかどォかは、別問題だこらね?」
ダニエル「そォだね?」
ニーナ「命を助けてくれたから、とかじゃァ納得なんて出来ない、一度位会って話をしないと、先ずはそこからじゃない?」
ダニエル「そォだね?じゃァ彼女にはそォ伝えておくよ」

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