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世界一幸せなタイムスリップ
僕はモテなさすぎたため、勉強に時間を注ぎ込み、とうとうタイムマシンを開発した。
自分でも出来るとは思わなかったが、無我夢中の探究心の結晶であった。
ただし、過去にしか戻れないようだ。
僕は早速大学時代へ戻った。行動を変えたがやはりモテなかった。
更に過去に問題があると考え、高校生に戻った。しかしやはりダメであった。
更に中学生、小学生、と戻っていったが結果は変わらなかった。
いくら戻ってもダメなんだということを思い知らされた。
もうどうでも良くなった。
ゼロ歳に戻ろうと思い操作をした。
すると、タイムマシンが今までにない動きをして、一瞬未来へ行き、その後すぐに元の年齢に戻った。
一瞬行った未来では、暖かい家族に囲まれている自分が見えた。
過去は変えなくていいと思った。
代わりに太陽のような輝きを放つ未来を抱きしめようと思った。
そしてその未来に繋がる今も、今に至るまでの過去も全てが愛おしく、大切に感じられた。