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こよみだより ✽ しみず あたたかをふくむ ✽
二十四節気では 1月6日から「小寒」を迎えています。
二十四節気を3つにわけた七十二候では、今日、水泉動(しみず あたたかをふくむ)に入りました。
❑ 二十四節気
2024年 1月6日~1月19日 「小寒」(しょうかん)
❑ 七十二候
・初候 1月6日~ 「芹乃栄」(せり なわちさかう)
・次候 1月11日~ 「水泉動」(しみず あたたかをふくむ)
・末候 1月16日~ 「雉始雊」(きじ はじめてなく)
※日にちは年により異なることがあります。
二十四節気と七十二候について
二十四節気は、太陽の運行をもとに、1年を24に分けたもの。
七十二候は、二十四節気の各節気をさらに3等分し、1年を72に分けたものです。
いずれも古代中国で考案されたものですが、七十二候は渡来後に、日本の気候風土にあわせ 独自に発達しました。動植物や気候の様子から、季節のうつろいを知らせてくれる ”自然界からのサイン” です。
(詳細は、以前こちらでツラツラと綴っています。)
小寒といえば、「寒の入り」を迎えて厳しい寒さがつのる頃。次の「大寒」に向かい、冷たい空気に体が震えるような時季です。
今年は暖冬傾向といわれますけれど、私の朝の通勤時には 寒風が頬を刺し、吐く息も白く舞うようになりました。
その凍てつくような季節にあって、この次候。「水泉動」(しみず あたたかをふくむ)とは、なんと眼差しのやわらかなことでしょう。
地中では、凍っていた泉の水がゆるやかに解けて、動きはじめる頃だというのですから。
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この候でいう「水泉」とは、湧き出る泉のことを指すそうです。この極寒の時季に、目に見えない地中の様子をおもい「あたたかをふくむ」と表現した先人たちのその心に、思いを馳せます。
地上はあたり一面 冬景色に覆われていても、土の中では春が息づいている。自然は少しずつ、確実に歩んでいる。
そんなふうに自然の生命力を信じ、春の萌しを探していたのではないでしょうか。
かすかな あたたかさを慈しむように、あるいは凍える日に春の訪れを切望して、その思いを言葉に託したのかもしれません。
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二十四節気で、小寒のひとつ前は「冬至」でした。冬至は太陽の誕生日とも呼ばれます。冬至で生まれた太陽が地中をあたため、泉の水をとかしはじめているということでしょう。
気候変動の激しい昨今、うつろう季節を刻む二十四節気や七十二候に、なお尊さを感じます。
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ところで今日・1月11日は、鏡開きでもありますね。(地域によって異なりますけれど。)
あんこ好きの私にとって、この日は子どもの頃から “うれしい おしるこの日” でした。
お餅を召し上がる方も、そうでない方も、どうぞ あたたかな一日をお過ごしください。
本年もよろしくお願い申し上げます。
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いま、北陸の地の 春の芽吹を願ってやみません。
被災された方々が、すこしでも ぬくもりある明日を迎えられますように。心安らぐ日が一日も早く訪れますように。
被害に遭われたみなさまに、心からお見舞い申し上げます。