ドラマな話し〜朝ドラ編
昔は観なかったし、興味も無かった朝ドラだけど…「あまちゃん」にハマってから、割と観る様になりました(録画で)。
以降、好きだったのは「なつぞら」「エール」「おかえりモネ」「舞いあがれ!」。
そして現在放送中の「ブギウギ」ですね!
実は私…「ブギウギ」がダントツで好きかもしれません。
ダンスや歌などのエンタメをテーマにしているから…というのもあるけど。
「わろてんか」「おちょやん」など以上に、これは舞台の世界のリアリティを楽しく表現してる気がするのです。
何より15分で日々の展開に山と谷を創ってるのは、脚本・演出の素晴らしさと役者陣の演技。
音楽も昔らしいテイストを、現代のクオリティで再現しているのが素晴らしいし。
この作品は、プロが観ても共感出来る丁寧な創りが良いのですよね!
右京さん(もちろん水谷豊さん)と蘭ちゃん(キャンディーズの伊藤蘭さん)の遺伝子を継ぐ、主役の趣里さんがとても良い!
私が子供の頃…身近に浅草のSKD(松竹歌劇団)があって、国際劇場(現在の浅草ビューホテル)に、祖母に連れていかれた記憶があるのです。
祖母がSKDのファンだったし、近所には元SKDの踊り子さん達のスナックもあったり…
商店街の肉屋の娘さんが元SKDでもあり、半ズボンを履いた幼児の頃に観に行きました。
子供にはラインダンスが刺激強すぎて…大勢の女性達がタイツ姿で足を上げてるのが、恥ずかしくてちゃんと観れなかったけど(笑)
今、思えば階段をハイヒールで降りたりしながら、しかも背中に羽根を背負って踊ってましたからね。本当に凄いと思います。
劇中の梅丸歌劇団のモデルはOSK(日本歌劇団)ですが、OSKの前身は松竹楽劇団。つまり松竹なんですよね!だから親近感もあるんです。
さて、東京編が始まりましたね!
大阪編のモデルがOSKだったけど…東京編のモデルは何と日劇!
ドラマでは「日帝劇場」なんて名前で、日本劇場と帝国劇場のMIXなわけで…
ダンサーの中山史郎のモデルは、もう完全に、中川三郎さん!
日本版フレッドアステアみたいな存在です。
そういえば大劇場ミュージカルでデビュー作品だったブロードウェイミュージカル「ピーターパン」(新宿コマ劇場)に出演した時は、シュニーパルミサーノ先生に振付を受けましたね(オリジナル振付は、あのジェロームロビンスさん)。
「ピーターパン」の劇中でインディアンが踊るダンスが、何故タップだったのか?文化的には今だに理解出来ないけど…
それを言ったら、劇中で歌い踊るミュージカルそのものの全否定に!笑
今ドラマを観ていると…
当時は性に合わなくて続けなかったタップダンスも、素敵ですね!
レビューダンサーのハイヒールと同様…
タップシューズは足裏のチップの形状もあるから、どうしても土踏まずは硬くなるし。
ピルエット(回転)などは、滑りをコントロールしなくてはならないでしょう。
このストーリー当時の振付はアンデオールでなく、アンデダン(内回り)のターンが多いのも頷けます。
フィギュアスケートなども、氷の上での重心コントロールだから…あまり体幹部を開閉せずに動く特徴あるけれど…
(だからスケート出身の高橋大輔さんや、羽生結弦さんは、普通の床では動きが硬くなります。魚が陸に上がってしまった様なものですね)
タップダンスもタップボードの上で、チップ付きのシューズでステップやターンするのは、独特のテクニックかもしれません。
バレエでトゥシューズのテクニックが特別な様に、タップシューズでの動きも同様なのだと実感しました!
先日の放送では、有楽町の日劇そっくりな建物も登場しましたね!
実は俺の父親は若い頃、役者になりたくて俳優座の研究生?だったけど、家業の鞄職人を継いだのですが…
役者修行の頃に、父親は日劇で照明の手伝いのバイトしてたそうなんです。
だから、リアルでなくセットだとしても…
親父もこの風景を舞台袖で観ていたのかな…
なんて想像しながら、ドラマを観てるんです。
このドラマは舞台芸術や表現を志す若い人には、是非観て欲しい内容だと思うのです。
ドラマで主人公の成長するプロセスを通して伝えられるメッセージは…
⬇️⬇️⬇️
・続けることが才能。
・続けることで個性が見つかる。
・自分はどう歌いたいか?
日本人は指導者の要求や、テキストに忠実であろうとするあまり、答えを外に求めてしまう。
・つまり内側に答えを求める意識が足りない。
・だからオリジナルが生まれにくい。
・○○が目標?誰かじゃなく、代わりのいない自分になり、自分らしい表現を確立すること。
・素直であれば道は拓ける
・何より楽しむこと。意味の無い厳しさは要らない。遠慮せず、楽しむことに貪欲になること。
要約するとこんな感じのメッセージが、セリフの随所に散りばめられているのです。
私も(昔は別として)、ダンスの指導者&振付家として、怒らない指導をしてるし。
キャストや生徒には、改善すべきアドバイスをするだけで良いのだけど、怒る先生に育てられた子は…
怒られる=ちゃんと見てくれてる
と思うからか、「もっと怒ってください!」なんて言う子もいましたね。
注意するこちらのメンタルも疲れるし、そこから感情を切り替えるのもエネルギー消費するから…怒らない指導の方が効率良いのです。
まあ怒っても、伝えるべき事が伝わればマシ。
怒られた現実の方に意識がいってしまい、注意された内容が入らず…同じミスをしてまた怒られる…という子っているでしょ?
悪意の無い問題児(笑)
これも指導者が追い込んで、トラウマにさせちゃってるのもありますよね?
お恥ずかしいけど…私も過去に、怒って追い込んで固まる子に、ますます苛々して空気悪くした経験あるので。
やはり指導者が場の空気を創るのだから、感情をぶつけちゃダメですよね。
あとは指導現場の方向性もあるけど。
表現者としての自立を促すより…
優秀な兵隊みたいなダンサーを育てるスクールも、少なくありません。
先生という教祖に従順な生徒が良い生徒…でも、それじゃずっと先生を見てるだけで、自分自身を見てないんですよね。
だから、自分らしさが見つからない。
自分がどう踊りたいか…どう演じたいかがわからない。
結局、確たる自信も確立出来ず…伸び悩んで自滅したり。
もったいない…
指導者が怒る原因が、生徒が自分の思い通りにいかないことなら…間違いなく、生徒を潰す指導者です。
自立に蓋をしちゃうから、頑張る方向がズレてしまい…踊っていて楽しくなくなるから。
結局、何の為に頑張るのか?がわからなくなって辞めてしまうという。
目指すのが最初からバックダンサーとかで、そこそこ動けるけど目立つ個性は要らない…みたいな「技術のあるエキストラ」的ダンサーになりたいのか?
それとも、自分の言葉で話すが如く、個性を踊りで表現したいのか?
同じプロ育成でも、目指す現場がどんな場所か?で全然違います。
まあ好きなことでお金をもらえるなら、自分を殺しても(抑えても)良いと思う人もいるけれど。
私には無理…
好きな事だからこそ、要らない我慢はしなくないし…自分を殺すことは表現じゃないから、やりません!
自分を活かし、他者と楽しみ合うことこそ表現の醍醐味ですからね!
カッコつけた踊りは…
カッコ良くありません!
カッコつけるのは「嘘という服を着る」様なことだから。
嘘の無い自分らしさで勝負することが「本物の表現」であり、ダンスの本質。
大事なことは…自分の内側にあるのです。
私は来春から本格指導するJIDAC(日本国際ダンスアートセンター)の副理事長を務めており、ジャズダンスのリーダー(中国語表現で団長)もしています。
JIDACは私の想いとして、ラグビーの日本代表チームみたいなイメージ。
ラグビーの日本代表チームは…
多国籍・多様な人種の選手達が、それぞれの特徴を活かしながら、一つのチームになっていて、だからこそファンに愛されていると想うのです。
JIDACも…様々なジャンル(バレエ・コンテンポラリー・ジャズ・ミュージカル・民族舞踊)や人種の壁を超えて、他人種・多国籍のダンサー・アーティストで構成されるのが理想。
無料の体験レッスンも開催予定であるので、興味ある方はDMをお願い致します。
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meviusjapan1744@gmail.com