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DAVID BOWIE(路上)  川柳80句


Ⅰ.おとこのこ(壱)  八句

秋の田にゆらゆらつづく男子会

男子力発電所にて曲がる髷

翻車魚の男子時計のねじまかず

蜜蠟がこの手をこぼれ男子展

秋ひでり男子心母の停まりけり

男子屋の松浦亜弥にまた瀰漫

秋暑し男子師匠の舌融ける

きりすとを隠したままの男子街

Ⅱ.くの一、そのほかの  三十二句

くの一の作話なされる家庭内

刷毛で塗るふたつの鈴鹿サーキット

ぷよぷよをあきらめている袖車

大戦下おむすび屋にて弾くチター

なるちゃんの積木くずしに積む積木

帝都燃えブローティガンの天皇記

ナウシカの必殺技によんどころ

研ぎながら蛙男が死をえらぶ

シナトラの考えぬいたあぶらあげ

暑い秋いつも頭脳に二条城

回避性障害をもつ捜査陣

蹴爪なきラジオドラマの風見鶏

デヴィッドの他人の星に落つボッチャ

鳳とアンテナショップでのであい

やぶき棄つ亀定食を待つあいだ

毛坊主のスターウォーズ後日譚

婆羅門のかえでが左右非対称

聖糠をかなり再現するおどり

モノボケに辿る劣等民族史

キャパの死後地面のうえに人が死ぬ

棒に棒もたれてカール・ポパーの忌

猿島とマクドナルドに死んだ死者

がばがばの欽一伝を読み換える

フラクタルじゃんけん続く北の海

闘犬をいじめていると芋嵐

腐女子らの寿限無×寿限無がまたつづく

アビシニア動物園の止まる時

意味もってただそれだけのウィンナー

水銀のコミュニケーションされつつも

魔犬飼いレタスけさより腐りけり

碁が狂う森林浴の森ぬけて

積み上げるおかげ参りのハムサンド

Ⅲ.男性状無意識、そこまでの  三十一句

男根をレタスクラブに置いておく

仲本のレヴェルが上がる戦前史

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