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徒然なるビート

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自分の人生を振り返って大切なものを考えたり考えなかったりするブログです。
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2024年9月の記事一覧

180光日の孤独

180光日の孤独

[1]本当に寂しい
 4月5日に母が亡くなってから毎日、本当に毎日、母のことを考えては目が潤んでしまう。仕事中だって、ライブ後の高揚感の最中だって、一瞬の隙があれば母のことを考えている。そして何度も何度も、母のことを文章にしたためてしまう。
 平気で何年も会わない時期があったり、連絡も頻繁には取らなかったし、ベタベタに仲が良かったとは言えないのだけれど、僕は孤独ではなかった。母子家庭でどれだけ貧乏

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大人になるということ

大人になるということ

[1]子どものように遊ぶ権利
 「大人になる」ということは「子どもの頃を忘れる」のではなく、「いつまでも子どものように遊ぶ権利を得る」ことなのかもしれない。それは子どもと等しく無責任であれというわけではない。責任を回避せず少年少女のような感性で生きることができたら、それはきっと本当に素敵な大人だと思う。
 大人になるにつれ社会性を身につけ始めると、嘘や見栄や遠慮という名前の逃げが視界にちらついては

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義務と権利と期待と我儘

義務と権利と期待と我儘

[1]幻想を捨てよう
 生きていると色んな人に出会う。我儘を権利と勘違いしている人がいる。お金を払ったんだからもっと良くしてくれたっていいじゃないかとか。期待を義務と履き違えてる人がいる。君はもっとやってくれなきゃいけないとか。
 全ては自分の思った通りにならないエゴが生み出した幻想。自分の作りだした「こうあるべきだ」という幻想と、予測のつかない相手の行動との間でズレが生じた時に、義務や権利や期待

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時間の「深さ」を考える

時間の「深さ」を考える

[1]時間の深さ
 時間の「深さ」みたいなものの良さを忘れてしまっている気がする。「無駄を愛せよ」というわけではないのだけど、タイムパフォーマンスが過度に重視されると、物事の深いところにある「エグみ」みたいなものを感じることができないまま、経験を積んだ気になってしまうように感じている。かといってどこぞやの寿司職人のように、十年間親方の手を見て覚えろというわけでもない。全てはきっとバランス。そう、バ

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自分さえ良ければ

自分さえ良ければ

[1]自分さえ良ければいいのか
 ニュースを見ても、街を歩いていても、仕事をしていても、どこにいても「自分さえ良ければいい」という人間の醜さに心をやられてしまっていた。なんでそんなにみんな「自分さえ」良ければいいんだろう。
 自分の人生なんだから自分を優先して当たり前なんだけど、他人を犠牲にしてまで自分だけおいしい思いをしようという考えや感覚はどうしても解せない。誰かの優しさが誰かの養分のように使

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間違っていないと思いたい

間違っていないと思いたい

[1]あなたの選択は間違っていない
 自分の選択を認めてほしい。人生を必死に生きている人ほど、あらゆる選択肢を悩み抜いて、都度選んで生きている。そりゃ他人に「あなたの選択は間違っているよ」と言われるよりは、間違っていたとしても「頑張って選び抜いたんだね」と言ってほしかったりする。
 けれど、選び抜いたつもりの自分の選択が間違っていることは多々ある。むしろ、間違いの方が多いのかもしれない。その時に、

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死ぬまでの暇つぶし

死ぬまでの暇つぶし

[1]死ぬまでの暇つぶし
 ここ最近は忙しなく、体も心も余裕のない日々を送っている。毎日疲れている割には、寝る前に必ず「今日も楽しい暇つぶしだった」と思ってしまう。
 それは後ろ向きな意味ではなく、人間はいくら楽しくてもつまらなくても、ただただ死に向かって進んでいる存在なんだということを、寝る前に思い出しているだけだったりする。
 人生のあらゆる出来事を「暇つぶし」と捉えることで、幾らか気持ちも楽

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