「親」ってどうしていつもぶっつけ本番なんだろ
はぁーーー。また間違えた。
この間、息子が学校から持って帰ってきた制作物の中に、作文を見つけた。
作文には、ある道具を観察した内容が書かれていて、画用紙の表紙には息子が描いた道具の絵、裏表紙には友だち2名に書いてもらった感想があった。
そのうちひとりのお友達が書いた感想が消しゴムで消されていたので、おやと思い、息子にどうしたのと聞いてみたら、
「なんかイヤなこと書かれたから(消した)。」
との返事。
どうやら発表しあう場で、その感想を読まれて、みんなにちょっと笑われたのがイヤだったみたい。
消し方が荒かったので目を凝らして見てみると、書いたのは女の子で、「絵を丁寧に描いたらもっといいですね」というような感想が書かれていた。
丁寧な表現で書いてあったし、書いたお友達の悪意みたいなのは(私は)感じなかったので、
「そっかー。それがイヤだったんだね。」
と言ったあとで、
「でも、こんな風に消されたら、お友達も悲しいかもよ。」
と言ってしまった。
息子はそれ以上特に何も言わず、その話はそこで終わっちゃったんだけど。
あかんやろ。
エセ関西弁が出てきちゃうほど
あかんやろ。
なんとなーくずっと胸がモヤモヤして、なんだろ……と自分の中を探ってみたら、このやり取りが原因だった。
夫に経緯を説明し、どう思う?どう返すのが正解だったかなと聞いてみたら、
「そうだったんだね、って聞いてあげるだけでよかったんじゃない。」
と言われた。
……だよねーーー!!!!!泣
やっぱりそうだよ。ごもっとも。
なんで私、あんな余計なこと言っちゃったんだろ。ばか。ばかばか!!!
せっかく息子がイヤだったことを(言いたくないだろうに)教えてくれたというのに、何故息子の気持ちにちゃんと寄りそってあげられなかったのか。
相手(お友達)の気持ちは、その次だろ。
なに優等生の模範解答みたいに言ってんの。
誰によく見られようとしてんの。
自分のそーゆーとこ、ほんっっっと嫌い!!!
はああぁああ……。自己嫌悪。
今さら息子にもう一度、
「あの話なんだけどさ……」
というのは、違う。絶対違う。
それはただ謝って楽になりたいという私のエゴだ。蒸し返されたら、きっと息子はもっとイヤな気持ちになるだろう。
だからもう、これは私の中の『間違えた記録帳』に反省とともに太字で記して、せめて次にいかせるようにするしかない。
……こういう失敗をするたびに、どうして親ってもっと練習する場とかないんだろうと思う。
いつも本番。
ぶっつけ本番。
なにか気の効いたことを言ってあげたいと思っても、咄嗟にいい言葉がでなかったり。
逆に今回みたいな「なんであんなこと言っちゃったのっ!!」と、後悔で悶えたり。
私ができないだけで、きちんと成熟した大人だったら、間違えずにできることなのかな。
ちなみに息子は、絵とか描写は得意ではない。昔からぬりえも「え、これで終わり?本当に?」と聞きたくなるくらい大ざっぱに完成。同じ年頃でも見事に細かく描写する子に比べたら、よくいえば全体的にダイナミックだ。
でも私は、そんな息子の絵が大好き。
うまくはないかもしれないけど、我ながら親ばかだと思うけど、見ると心があったかくなる絵。大好き。
そんなことを、伝えたらよかった。
ごめんね。
まあ母親からの「好き」なんて、小学生男子にとってはおしんこみたいなもんだろうけどさ。
美味しいおしんこがあれば、ごはんがもっとすすむかもしれないもんね。
おしんこ、もっとがんばります。